大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
カナダのコロナ教育崩壊ー高校は完全な教育空白
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3月に学校閉鎖が始まり、そのまま不完全な状態での授業再開を続けているカナダの高校。
生徒本人、親たち、教師たちから「このままでは教育の空白の犠牲になる生徒たちの将来が危険!」と声が上がり始めています。(CBCニュース)
この地図を見て下さい。
パンデミックで、どれだけの期間学校が閉まっているかを表しています。
日本は、一時的な閉鎖のあと再開し、そのまま授業が行われています。
ですから、休校期間が11〜20週間と短いまま、とりあえず何らかの形で教育が継続している様子がわかります。
ま、もともと思考訓練をするのが日本の学校ではありませんので、決まった学習内容を生徒が単に暗記することにはそれほど大きな影響はなかったと考えられます。
が。
カナダ。
何と31〜40週間、完全に学校が閉まりました。
現在も開校しているとは言え、名ばかり。
毎日の登校ではなかったり、午前中だけのとりあえず授業だったり、オンラインとの併用だったり。
ひどい状況です。
そんな変則的な授業スケジュールでは、クリティカルシンキングを確実に訓練し、次のレベルである大学に対応する能力をつけることは不可能。
教師たちも、本来は相当深い内容の表面をなで、課題は提出すれば一応合格点をつけながら、カリキュラムをすっ飛ばしています。
驚くべき内容の薄さです。
この状況による影響は、高校生たちの将来に長く大きく影響していくと、教育専門家達は真剣に案じています。
大学でついていけず落伍、社会に出ても十分なスキル・能力がないため、うまく仕事にもつけず、生きることも難しくなる世代になってしまうと。
最も悲惨なのは、何の勉強準備もなく無理やりやって来て、普通でも授業内容などチンプンカンプンの日本からの留学生。
授業で何が起こっているかわからないまま、ディスカッションなどは全くついていけず、課題も何を書いたらいいのかわからないのでとにかく何か書く。
それでも教師は、とりあえず合格点をつける。
周りの見えてない本人も親も、「よかったじゃない。合格したら。卒業も出来るかも。」と、事の重大さがわからず、とりあえず中途半端な授業に通う。
その先に待っているものは、高校教育欠落の大きな穴。
高校教育を受ける機会を逸したということ。
日本の同級生は、それでも学校に通い、従来の教育を受けているのに。
カナダに来たために、日本人としての自己認識の大きな土台となる大切な高校教育を受けられず、カナダでも中身の薄い薄いままごとのような英語ごっこをやっているだけ。
これが現状です。
カナダの優秀な高校生たちは、大きな危機感を持ち「自分の学力は自分で守らないと!」と動き始めています。
そうでないと、未来が消えてしまうと恐怖さえ覚えているとか。
"They were already scrambling to catch up."
必死だそうです。
それでもどうしてもカナダに留まる選択肢を選んだみなさん。
「自分の学力は自分で守る」ことをしないと、本当に高校教育の欠けた大人になってしまいます。
留学生のためのSupport Groupカナダクラブでは、カナダの高校が本来指導するはずの密度の濃い内容を指導し、教育の穴を埋めるサポートを行っています。
Contact me if you’re scrambling, too.
悲惨な時代ですね。
高校教育のなかった世代になってしまう。
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