大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「自殺を口にする高校留学生の現実」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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自殺を口にする高校留学生の現実

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留学 大学・高校正規留学 2020-02-22 05:18

あるネット相談に掲載されている高校留学生の悲痛な現実です。

(概要のみここに要約しておきます)

  

「自殺希望者です」

 

単刀直入に言うともう死にたいです。誰も相談出来る相手はいません。親ですら相談できません。



私は米国の高校四年生(18)です。親の仕事の都合で中3の頃から現地校に通っています。

いろいろあって、4年生の成績と人間関係も滅茶苦茶です。



現地校に来た頃は英語が全く分からず、常に日本へ帰りたい一心でした。現地校では毎日バカにされていました。家の方針で不登校は許されなかったので、いじめに耐えながら4年半で今日まで学校に通学していましたがもう死にたいです。



全く学校では馴染むことができませんでした。

英語は日常生活で使いこなせるまでに二年半かかりました。今でもネイティブとはいえないレベルの英語力です。



4年間でできた友達は10 人程度です。昼も二年生の頃に仲の良い友達がいたとき以外はぼっちでした。
クラブにも参加していましたが、馴染めずに4年間を通して帰宅部で学校の勉強をやったり、趣味で日本史をやっていました。



「日本の高校に行っていれば....」と何度も思いました。

自分は行きたくて海外の学校に行っているわけではないのです。

人生は自分の思うようにいかないのは分かっています。ただ私の両親は異常なほどアメリカかぶれです。どういうわけだかアメリカに対する憧れが強いです。



ある日「今日学校どうだった?」と聞かれて、「カンニングが横行していてクソ」と言ったことがありました。それに対して「例えカンニングが横行していたとしても日本の高校では経験はできない授業がある。アメリカの高校に通っているだけでも貴重な経験だ」と。 

私からしたらなぜそこまでアメリカに拘るのか意味不明です。
親に歯向かうと機嫌が悪くなって圧力がかかります。



どうにかして親元を離れたい、日本に帰りたい、自分をバカにしてきたやつを見返したい、理系に進みたい、との理由で去年から日本の大学受験の勉強を始めました。

しかし、誰とも話すことなく、1人で勉強しているうちに分かるものも分からなくなり

「自分はダメな奴なんだ。生きている価値はない。死にたい。」と親に告げたところ、泣き出しました。
「一生懸命育ててきたのにたかが受験ごときで死ぬな」と。

私にはその理由が分かりません。

散々に私を苦しめて自分が青春期に憧れていた夢を子供で再現して喜んでいるのです。



もう自分の人生に嫌気がさしているのです。何一つ青春っぽいこともできず、ぼっちかつ陰キャのままスクールカーストの最底辺で4年半が消えました。



女子とすら4年半で5分すら話したことがないです。



学校の勉強だけはできたので成績は良かったのですが、背伸びして最後の最後で大学数学の授業を取って落第しました。
バカにしてきた奴らを勉強で見返そうと頑張って成績で校内のトップ5%に入りました。

しかし、点数を求めて暗くガリ勉な自分と対象に辺りを見渡せば「恋愛したり、ハメはずして楽しく遊んでいたり、トイレでタバコ吸っているような危ない人達の方が人生楽しんでいるな」と。 

自分は一体何のために生きているのか分からなくなって自信を失ないました。



日本人が海外に憧れる気持ちはわかりますが、海外の高校はハイスクールミュージカルのような華やかさなど無いのです。恐喝・ドラック・タバコに囲まれた高校生活では人生嫌になります。

日本と違って一発試験でない代わりにいい大学に入るには高校での成績が重要です。いい大学に入れるので有れば手段を問わない親や生徒にも辟易です。

何をしてでも、どんなことをしてでも日本の高校一年生からやり直したいです。たとえ自分の指や臓器を寄付してでも日本で高校生活をやり直せるならそうそうしたいです。そのためなら明日の自分は何をしでかすかわからないような状況です。



高1の頃「君の名は」を見て別の意味で泣きました。もちろん、映画の世界の話だから現実的に劇中で登場するような高校生活を日本の高校生が送っているとは思いません。

ただ、こんな環境で毎日ぼっちで4年半も過ごしていると心身共におかしくなるのです。日本の高校生活に憧れるのです。

制服すら着たことがありません。



もう色んな意味で私は終わりなのです。医者に正式に診断された訳ではありませんが、私は絶対になんらかの精神病持ちだと思います。


そして生きていることに対して嫌気がさしてもう死にたいです。



日本で高1からやり直したいです。青春を楽しめるならどんな方法でも構いません。

社会的に排除されようが、自分の臓器を売ろうがどんな方法を講じようが19歳高校一年生をやって失った青春を取り戻すつもりです。

私は精神病でしょうか? もうどうしたらいいのか分かりません。

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「あぁ、親の仕事に同行した留学生ね。うちの子とは違うわ。」 

「うちの子は自分の意志で高校留学し、頑張って単位もとってるし。」 

「友達も、カナダ人ではないけれど、出来たと言ってるし、楽しい高校生活を送っているから。」

 

なんて、ほっとした高校留学生を持つ親の方に。

そして、これからこんな悲惨な世界に我が子を送り出そうとしている親の方に。

 

これは、高校留学生みんなの日常です。

孤独に耐え、歯を食いしばり、枕を涙で濡らしながら頑張った結果が「自殺願望」とは余りにも切ないです。

高校留学の実態詳細は eBook カナダ高校留学実態2019年総集編」をお読み下さい。) 


そして、本当に子供さんは自分の意志で高校留学したのかも胸に手を当てて考えて見て下さい。

「親の願望」に合わせただけなのではないですか?

「うちの子は高校留学させる!」との親に逆らえなかったのではないですか?

 

また、この子の場合は、まだましなのも承知しておいて下さい。

親と一緒に暮らしているのですから。

 

これに精神がおかしくなるほど気を使うホームステイがプラスされると、10代の脳にはとても耐えられるものではありません。

 

仮に親の前では気丈に振る舞い、耐えているフリをしていても、心の中は嵐です。

その嵐が日々脳の正常な発達を蝕んでいることを、親としてよく理解してあげて下さい。

 

現在カナダ高校留学中の生徒に会うと必ず声掛けをすることにしています。

 

「大丈夫? 困っていることはない?」 

「大丈夫です。 頑張ってます。」と答える顔の筋肉が動いていません。

ストレスが溜まっている時に硬直してしまう部位の顔の筋肉が固まっているのが見えます。

 

目もうつろです。

中年の人と話しているような錯覚を感じるほど、若さが感じられないのも衝撃です。

 

「日本の高校に行っておけば。。。」と一生後悔しながら生きることのないよう、些細なサインも見過ごさず子供を救ってあげることが非常に大切です。

 

カナダに高校留学しているある高校生の一言。 

「カナダは嫌いです」

 

心についた深い深い傷から血がにじみ出ているのが見えるようです。

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