
大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
「高校留学の凄まじい現実」ー体験者の声特集
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「留学」はバラ色の夢ではない。
厳しい現実と直面した体験者の生徒、親からの声が集まり始めました。
「エージェントの甘い話」に騙されて「留学」の罠に落ちる人がなくなるようにと、日本に向けて警告を送り続けて来ましたが、体験者の応援の声は大きな力です。
非常に迫力のある体験者の声をご紹介します。
1.何も知らない日本の親子 (2005年)
(2004年に出版した本「留学せん事」への反応)
「この本に書いてあることは決して大げさではありません。
1990年、すでに文部省から各都道府県知事宛に、高等学校生徒の留学で各種の問題が生じているという報告書が送付されています。
1993年にも高校生の交換留学問題は国会で取り上げられており、当時すでに高校生の四人に一人が何らかのトラブルに巻き込まれていることが「衆議院会議録」に書かれています。
子供でもわかるような被害レベルのものから、大人ならわかっても16~18歳ではごまかされてわからないもの、
バレていないだけのものまで含めると、ホストステイ先でのトラブルは実際はもっと多いと思われます。
外国語の能力が無いに等しい高校生が未知の国に足を踏み入れる留学では、たとえ被害にあっていてもわからない場合もあるでしょう。
親も問題です。
被害があっても気づかない、留学団体にうまく丸め込まれて納得する親がいることも、被害を助長させていると思われます。
また、交換留学、1年の短期留学などでは滞在期間が10ヶ月なので、少々のトラブルなら子供が帰ればそれで終わりとなります。
被害に遭って留学団体を訴えようとする親もいるのですが、海外での事だけに難しく断念することが多いようです。
このように、被害やトラブルがあっても個人レベルではどうしょうもない、国も何もしてこなかった、ずっとこのような状態のままで半世紀が過ぎてしまいました。
ここまで多いトラブルの原因は?
一番に考えられることは、高校交換留学にとって必要な無償の受入家庭が、イギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなど英語圏の国々ではほとんど無いにもかかわらず、そのことを伏せて留学生を送り続けているからです。
ホスト家庭の犯罪歴についても、個人情報保護法があるので、AFSやYFUでさえも調べることはできません。
極端な場合、前日まで刑務所や精神病院にいた人でも、現地スタッフが知らなければホストになれるのです。
現地スタッフもボランティアに頼っている状況ですが、肝心のボランティア制度そのものがほとんど機能していないのです。
この状況が変わらない限り、どの斡旋団体で行っても被害に遭わないとは言い切れないでしょう。
(大澤眞知子:私費留学の場合は、ホストは有償で留学生を受け入れますが、これに関してもホストの絶対数不足から、質の危機的低下が見られます。 その結果トラブルが絶えません。)
よほどの被害やトラブルでない限り、帰国した子供から聞かされてはじめて現地での酷かった状況を知ることになります。
ましてや性的虐待を受けた場合は心にしまい込む高校生がほとんどだと思われます。
(大澤眞知子:性的虐待については、数々の相談を受けて来ました。AFS交換留学生もいますし、カナダでホストファーザーに性的虐待を受けた中学生男子などもいます。BC州のラングレー市です。親が裁判に訴えようとしましたが、スクールボードに丸め込まれ泣き寝入りしました。)
2.留学説明会は詐欺 (2017年)
日本の各地で留学説明会が盛んに行われています。
カナダ大使館主催の「カナダ留学フェア」も同じです。
甘い話ばかりです。
お金さえ出せば楽しい海外生活と現地高校卒業、そして帰国子女枠で大学入学というセットがGETできると笑顔の誘惑ばかりです。
特に日本の学校に対して不満があって成績低迷してる子や不登校の子がターゲットです。
親も、自分の子がうまくいかなのは日本の学校のせいだと、責任転嫁している人が多いです。
しかし、そんな子が現地に行くと1週間くらいで現実を知り即挫折で帰国か、ボロボロになって現地で過ごす・・・(結局上手くは行かない)です。
大澤さんのような方にお話頂きたいですが、そうなるとエージェントの儲けも無くなるので難しいのでしょうね。
(大澤眞知子:エージェントは絶滅すべきだと思います。そのために「留学」の嘘を暴き続けていく覚悟です。次回の帰国時には、本当の話を聞きたい方たちともお会い出来れば幸いです。)
3.留学先で不登校になりました。(2017年)
まさに!
(大澤さんの)書かれていることは真実です。
留学している高校生の親ですが、子供が現地で不登校になり精神疾患に陥りました。
エージェントの語るバラ色の海外生活を夢見て渡航しましたが、想像を絶する困難と孤独の中で折れてしまいました。
それだけでも非常な困難なのに、エージェントがどっと送り込み、多すぎる日本人同士のコミュニケーションの難しさでした。
留学最高~のブログは沢山ありますが、真実を書いてあるものは見たことがありません。
やっぱりお金にならないと・・・なんですね。
(大澤眞知子:真実を書くと「傲慢だ」「ひどい」「夢を壊さないで」と批判もたくさん舞い込んで来ます。「じゃ、行ってから「夢」が壊れるのを実際に体験して下さい」と答えることにしています。)
4.楽しいはずの10代なのに、留学の代償は辛すぎます。 (2017年)
エージェントの笑顔に釣られ留学したものの、我が子だけではなく多くの子どもたちが、理想と現実のギャップに苦しんでいると聞きました。
乗り越えられた子は大きく羽ばたくのかも知れませんが、越えられなかった子は挫折と共に悲しく帰国することになります。
楽しいはずの10代なのに辛すぎます。
5.「留学の凄い現実」は真実です。 (2018年)
いつも頷きながら読んでいます。
子供を英語圏に高校留学させている親です。
あまりにも凄い現実が綴られていると思って読んでいる方も多いと思うこちらのブログですが、他国でもさほど変わりはありません。
最初は、大量に留学生を受け入れ高校へ入学し約1年学びました。
その殆んどをESLで過ごし、それ以外は、英語力をあまり必要としない美術、音楽、そして日本語の授業を選択させられました。
まさに教室にいても現地生徒の邪魔にならない科目です。
ESLの授業内容はお粗末で「CAT」という文字を見て猫と把握するとか・・・黄色いカードを見て「Yellow」と答えるような授業だったそうです。
留学生たちは馬鹿にするなと怒りましたが、子どもの力ではどうすることもできませんでした。
そんな授業を普通は約3年間受けます。なので3年後の語学力は日本にいた時とほぼ変わらず、ひねくれた性格だけがプラスになります。
高校側はアルファベットが分からない子でも受け入れOKですと明言しています。
その上、クラスの殆どが日本人で毎週新しい子が入学するため、雰囲気も大変悪く我が子は不登校になりました。
よって私自身(親)が現地に直接行き、本人と話し合い、エージェントではなく、親子で見学し選択した高校へ転校させました。
間違いのないようにと、私立高校で学費も増額となりましたが、ここまで違うのかと驚くような内容でした。
先生のケアも厚いし、日本人の数も一桁です。
くれぐれも、エージェントのセールストークには乗らないで下さい。
どうせお金をかけて留学をさせるのであるならば、親の目で現地を確認し自分たちで選択して進んで欲しいです。
子どもがつぶやいたこと「周りの沢山の日本人の高校生は、帰れるならば今すぐにでも日本に帰りたい!と全員同じこと言ってた」・・・そうです。
また、平昌オリンピックで銅メダルを取った原大智さんもカナダの高校に留学しましたが「楽しい事はなにもなかった・・・」とコメントを残しています。しかし、メンタルはかなり鍛えられ今回のメダルに繋がったようです。
これからも学生たちの将来を潰してしまわぬように強く訴え続けて欲しいです。
(大澤眞知子:貴重な体験談ありがとうございました。大きな力をいただきました。)
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みなさん、貴重な声をありがとうございました。
楽しい10代を台無しにする日本の子供がひとりでもなくなるよう、目を覆うばかりの「留学の現実」をカナダ現地から発信続けて行きたいと思います。
スクールボード巡りも始める予定です。
このような親の声を届け、どんな反応を見せるかを確かめ、追ってご報告致します。
Canada Club(New Normal 大学・高校留学)
「カナダ高校留学実態総集編」eBook ダウンロード
「クリティカルシンキングがわかる」eBookダウンロード
日本人のためのエッセイ・クリティカルシンキング学習サイト UX English
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