大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「「留学相談」は「大丈夫簡単ですよ!」だけを期待する相談」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
カナダにいらっしゃい!

大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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「留学相談」は「大丈夫簡単ですよ!」だけを期待する相談

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留学 大学・高校正規留学 2018-02-20 04:29

あの手この手で「大学に留学したい」願望への相談が付きません。

なんとか、自分の「留学夢」を肯定してくれる「回答」を待っている心理状態だと思います。

日本の高校生の幼さに危機感を覚えます。

 

(質問)

 

今高2でカナダの大学に留学したいと考えています。でもそんなお金は正直ないので、奨学金も考えてます。初めの1.2年をcollegeとかいって編入するとかも考えています。(費用抑えるために)
大学4年間行くと1000万円ぐらいかかりますか?カナダので大学がGPAが高かったら奨学金くれる制度ありますか
カナダは永住権が取りやすいと聞いたので、将来はカナダで働きたいです。

 

(回答)

30年近くに渡り、日本からやって来る優秀な若者の支援をして来た立場と、カナダ現地からの忠告です。

 

1.カナダの大学に留学し、卒業資格を得るためには、相当高いレベルの知的能力、英語能力、クリティカル・シンキング能力が必須です。

 

まずは、そこに到達出来るよう勉強に励むこと。

例えばTOEFLiBTならばスコア90が必要です。

 

世界で並外れた英語下手の日本人の平均は63というお粗末なものですので、高校生の取れるスコアは簡単に想像出来ると思います。

TOEFLiBT90は、日本の進学高校のトップレベルの生徒でも取れないスコアです。

 

2.カナダの大学の勉強は日本の大学からは想像もつかないほど厳しいものです。

膨大な読書量、クリティカル・シンキングを使うwriting の量も非常に多いです。

 

普通、日本からの留学生が4年で卒業出来るのは稀です。

ということはそれなりに費用が加算されていきます。

 

3.奨学金に頼らないといけないと最初からわかっている場合、海外大学への留学は現実的ではありません。

 

何が基準の1000万円説なのかわかりませんが、大学・学部によっては授業料だけで年間600万程度かかる所もあります。

それに生活費が加算されます。

 

また大学の学費の多くをカバー出来るような奨学金制度は、ほとんどのケース留学生には適用外です。

また、前述のように非常にレベルの高いカナダの大学で、留学生が現地学生よりも良い成績を取る事自体、非現実的です。

 

4.カナダのCollegeの費用は、University と大差ありません。

 

また、Collegeで大学と互換性のあるアカデミックコースを取るためにも、高いTOEFLレベルが必要です。

TOEFLiBT80~90。

日本の高校を普通に卒業しただけで、入学出来るほと甘い所ではありません。

 

5.カナダの永住権は、高度なスキルを持ち、高度な学歴を持ち、高度な英語運用能力を持つ人には、他の国より取り安いと思われます。

 

しかし、上記の能力がない場合、カナダ人の配偶者でもみつけない限り、まず可能性はありません。

 

6.カナダで就労するには5番で述べた永住権が必要です。

(就労ビザはまず出ません。)

 

永住権があろうとも、現地のカナダ人、他の移民たちと競争し職を得る必要があります。

片言しか英語の出来ない日本人の雇用機会は、ほぼありません。

 

高い英語力、知的能力があり、TOEFLの高得点を取りカナダの大学を5〜6年かかり卒業出来た日本人学生にも、カナダでの就職は非常に難しいです。

そんな留学生でも、英語はバイリンガルレベルには届きませんし、わざわざ費用も手間もかかる「就労ビザ」手続きなどしてくれる企業はありません。

カナダは移民の国なので、世界のあらゆる所の情報とコネクションをいっぱい持った優秀な移民を雇う方がはるかに、企業にとって有効ですから。

 

 

もし、あなたが日本の学校でも優秀な成績を取り、英語の基本も確固としたものを持っているなら、「留学」も様々な形で、費用も押さえた形で可能です。

時間はかかりますが、ひとつづつ将来の目的に近づけると思います。

 

その場合は、ご連絡下さい。 方法をアドバイス致します。

 

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