堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「会話について行く方法 アスペルガー症候群 そのコミュ対策3」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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ホリエ ケンイチ
( 東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー )
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会話について行く方法 アスペルガー症候群 そのコミュ対策3

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アスペルガー症候群 2015-04-24 11:51


アスペルガー症候群の方の中には、2つ以上の要素があることを同時に、頭で処理する事が困難な方がおられます。

自分の仕事をしている最中に、人から質問されるとか、そうした事柄です。

誰でも、なにか個数を数えている時に、話しかけられたら、すぐに応答出来ずに困りますよね。

そんな感覚かと思います。


ですから、大人数でのおしゃべりなど、ころころと話し手が変わると、話についていけないことになります。

また、少人数だとしても、少し入り組んだ複雑な内容だと、やはり付いていけなくて、一人取り残されたような寂しさを感じてしまわれることもあるようです。

つい先日も、YHOO!知恵袋に、そうした方からのご相談があり、アドバイスをお書きしました。

その方は、話が理解できていない事を、みんなには知られたくない気持ちが強く、わかっている振りをして、なんとか誤魔化しているけれど、何か対処法はないものだろうかとのご相談でした。

また、聞き返したりすると、会話の腰を折ることになってしまったり、おかしな子と思われてしまうのではないかとの不安をお持ちだそうです。



アスペルガーの方に限らず、そのような悩みや不安をお持ちの方は多いのではないかと思います。

私自身、宴会など多人数がいる場所で、当たり障りのない表面的な雑談で、ころころ話題が変わるようなシチューエーションだと、もう頭が付いていけず、面白みも感じなくなるので苦手でした。何か一言返そうと思うと、すでに違う話題になってしまっていたりするのです。

自分は少し頭の回転が遅いのではないか?と思うこともありました。

1つの事を、じっくり深く考えるのは割と得意なのですが、いくつもの事を同時にこなすのが苦手と言うところの悩みはとても人ごととは思えません。

今思うと、もっといい加減に話を合わせておけば、そんなにエネルギーを使わないで良かったのかも知れません。

無意識的に周囲の人達に気を回し過ぎてもいたのだと思います。



複雑な推理ドラマを、食事しながら、奥さんと雑談もこなすとか出来ません。

食べた気もしないし、自分も主人公と一緒に推理する楽しみも味わえませんし、奥さんの話も上の空になってしまいます。

男性は特に、右の脳(感覚の認知とか感情を司ると言われている)と、左の脳(言語中枢、理屈的な事を司ると言われている)とをつないでいる脳梁という回路が、女性に比べて細いそうです。

ですから右と左の脳の間で、やりとりする情報量が少ないそうです。平たく言えば不器用と言うか、スペックが低いのですね。



それはさておき、そんな会話の情報量が多くて、着いて行けなくなりそうになった時、どうしたら良いか考えて見ましょう。


少しでも、会話の速度を遅くする

2人での時の対処法として、あなたが合いの手を入れる時にゆっくり話すと、自然と相手も少し速度がゆっくりにななります。

人には無意識レベルで相手と同調するように働く能力があるためです。

ゆっくりとした会話のリズムは、落ち着いた大人っぽい印象を、あなたに与える事になるでしょう。

あなたが呼吸のリズムをゆっくりとするだけでも、相手はそれに合わせるように呼吸がゆっくりとなり、話すスピードも遅くなります。

ゆっくりとした呼吸は、あなたの事も、相手も気持ちが落ち着き、よりリラックスして話せると言う利点が生まれます。

逆に言えば、相手が焦っていたり、興奮していると、あなたも釣られて「早く話そう」としてしまっているはずです。

それに釣られない様にマイペースを保つのです。

じっくり考えながら話を聞いているように見えれば、相手は真剣に聞いてくれていると思い、むしろ高感度も上がるでしょう。

少しは、理解しながら話を聞ける余裕が生まれるかと思います。



会話の整理をする

余裕を持たせる傾聴のテクニックとして、「オウム返し」というのがあります。

相手が言った最後のセンテンスを、もう一度オウム返しにゆっくり繰り返してあなたが言うのです。

相手「その時、久美子ったらさぁ・・・」

あなた「え~っ。うんうん、久美子がどうしたの?」

みたいなやり取りです。

反復ことで、あなたも相手も会話の内容を整理できることにもなります。

また、相手も無意識的に「興味を持って話を聞いてもらえていると言う安心感」を感じます。

話す速度について行けなくなりそうになったら、合いの手としてオウム返しで切り抜けられたら、それが気持ちの余裕になるかも知れません。

あと、一般的な人でも、「えっよくわからなかった。もう少し詳しく話して」というようなことは、相手に言うものです。

一般的に特に女性は、勢いで頭に浮かんだ事をマシンガンのように話す傾向があるものです。

ほっておくと段々話す速度も上がってしまったりします。

オウム返しをしたり、あなたが「もう少し詳しく話して」と言ったとしても、相手は無我夢中で話していた事に気付き、ハッとして「あぁごめん、わかんないよね」と言ってくれる可能性のほうが高いし、話の腰を折られたとは感じないでしょう。

まして仲の良い相手だったら、なおさらあなたを「おかしい子」のようには思わないと思います。



重要でない情報は流して聞く

また、女性同士の会話は、あなたが思っているほどお互いの言っている事に耳を傾けてはいなかったりするものです。

今度、レストランや居酒屋などで、他人が話している内容を、こっそりそばで立ち聞きしてみてください。結構自分の言いたい事だけを、それぞれが勝手に話していたりします。

A「あたしなんかさぁこの前・・・だったんだよ」

B「そう言えば、わたしもへこむ事があってさぁ」

会話はキャッチボールと言われますが、良く聞くと会話が成り立っていないこともしばしばです。ですから、適当に流して聞いていて、よく内容が入ってこなくても、相手はそれに気付きもしないかも知れません。むしろ50%位聞けていれば十分です。

車の運転に例えれば、いつもアクセルを吹かしていると、あっと言う間にガソリンがなくなってしまいます。つまりエネルギーを消耗してしまうことになります。

なるべく流して聞ける所は、流して聞いていても良いのだと心に留めておきましょう。



重要な話の見分け方

何が重要で、何が重要でない話しなのかを瞬時に判断する事自体が難しい事であります。

人が大切な話をする時の特徴として

●急に真面目な顔になる

●少し前かがみになる

●声が小さくなる(重要でない話の時より、注目を集めるため)


これらの見た目でわかるサインが出たら、集中力を高めましょう。その時になってアクセルを踏み込むのです。


特に相談ごとなど、相手が深刻そうな話の時はじっくり聞く必要があるかも知れませんが、そう言う時こそ、「ゆっくり話して」とお願いしても、違和感がなく、相手も聞いてもらいたくて、ゆっくり話してくれるものでしょう。


相手が男性の場合は、なおさら女性のように早くは話せない脳の作りになっています。

熱心に聞いてくれていると思うだけで、あなたに好意を抱いてくれるものです。



少し練習が必要かも知れません。


自分が話したい事を、頭に留めておく

話を理解していない事を、必死で隠そうとすることに気を取られるあまり、余計に人の話が頭に入ってこなくなってしまっては、本末転倒ですし、人と話す事がもう嫌になってしまいかねません。

攻撃は最大の防御という言葉もあります。

あなたが、あなたの話をしている間は、あなたが主役ですから、あなたのペースで話す事ができることでしょう。

聞く事に重点を置くことも大切でしょうが、あなたが話したい事を話すこともとても大切なことだと思います。

何か話したい事、人に聞いてもらいたい事は何か、日ごろから心に留めておいても良いかと思います。


人とのコミュニケーションが、少しでも楽しく思えるようになりますことを、心からお祈りいたします。


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