藤森 哲也(不動産コンサルタント)- コラム「不動産売買 トラブル相談例⑦【住環境の注意点:用途編①】」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
Q&A回答への評価:
4.6/435件
サービス:6件
Q&A:1,129件
コラム:387件
写真:3件
お気軽にお問い合わせください
03-5773-4111
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

不動産売買 トラブル相談例⑦【住環境の注意点:用途編①】

- good

不動産購入の基礎知識 不動産購入塾 2014-05-10 18:01

不動産購入をお考えの方の多くは、年齢的に小さなお子様がいるご家庭や、

これからご結婚をお考えと言うお客様が大半です。

 

その為、ご家族のことを考え、住環境の良し悪しは購入判断の重要なポイント

となる場合も少なくないと思います。

 

以前に寄せられた相談例では、そのような環境に関する相談が割りとあり、

以下の質問がその一例です。

 

 

不動産屋から、第一種低層住居専用地域という、もっとも閑静な住宅街のイメージに

適したエリアと紹介された物件があるが、道路の対面側にはペンキ屋、塗装店、

自動車整備店などが営業している。本当にこの物件は第一種低層住居専用地域

というエリアなのか。

近所の方に聞いてみると、夜は住人が居ないので騒音などはないとのことですが、

住宅街というか、不動産屋が言っていた第一種低層住居専用地域という地域には、

こういった工場などは営業できるものなのでしょうか。

 

 

 

回答から言いますと、第一種低層住居専用地域でも認められている、一定規模の店舗や

事務所は営業可能です。

 

他にも、老人ホームや一般公衆浴場、診療所、保育所、身体障害者福祉ホーム、派出所、

図書館、神社、寺院、幼稚園、学校(小中高)などは建てられます。

 

しかし、店舗や事務所でも、住宅と併用(延べ面積の1/2以上を住居の用に供す)とされて

います。

 

夜は住人が居ないとの話しでしたので、第一種低層住居専用地域の定め(住宅と併用)に

適していません。

 

また自動車修理工場は、作業場面積150㎡以下は住居系用途地域では認められておらず、

50㎡以下でも低層住居専用地域、中高層住居専用地域では建てられません。

ご質問の内容を聞いた印象ですと、第一種低層住居専用地域内の用途に相応しくない

建物が近隣にあるのです。

 

 

 

確かに第一種低層住居専用地域とは、用途地域の中でも規制がもっとも厳しく、

住宅地のイメージに合ったものです。

 

 

但し、本地が第一種低層住居専用地域でも、対面側や隣地が同じであるとは限りません。

対面側の工場が違法に営業しているなら、将来、是正される可能性もありますが、

道路の対面側は商業系地域・工業系地域という場合なら、イメージ通りの住宅街とは

違った環境に、近隣周辺が開発・建築・営業されていくことも当然あります。

 

 

不動産業者は、売りたいがために本地のみの用途地域は説明し、対面側や隣地付近が

商業系・工業系の地域であることを言わない場合もあるかもしれません。

 

決してウソを付いているわけでもないですし、一生の買い物というだけあって

リピーターの少ない業種でもあるので、売ってしまえば終わりとう風潮の業者も

未だに見かける時があります。

 

自身で、周辺に建つ建物の高さ、営業できる用途、それらも合わせて確認しなくては、

住環境の本当の良し悪しは判断できません。

 

 

次回は、どこで用途の確認ができるのか、どういった立地の場合に注意が必要かについて

解説したいと思います。

 

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真