対象:住宅設計・構造
新築計画中で、現在ヒートポンプ式温水床暖房をLDK+洗面でみています。ただ、速暖性に欠けるのではないかと迷い始めました。北陸の厳しい寒さを和らげ、共働きの忙しい朝にすぐに暖めてくれる暖房はないでしょうか?温水式ルームヒーターが少し気になっています。移動も可能でクリーンのようですね。ただ、ガス式、石油式はあるようですが、今のところオール電化で検討しておりますので電気が熱源のものがないかと思っています。在来木造でLDKは約20畳の長方形、吹抜け通り土間を挟んだ向こうに6畳程度の和室があります(和室の暖房は考えていません)。熱効率やコスト面、和室も暖かくする為に理想的な暖房システムを教えて頂けましたら幸いです。
しめじさん ( 石川県 / 女性 / 34歳 )
回答:4件
私も蓄熱式暖房機を採用しております。
こんにちは、私、福井県の浜田と申します。石川県にお住まいとの事ですので、北陸電力管轄となりますので、私の地元と近い環境かと思います。少しだけ蓄暖機の御説明を・・・ 蓄熱式床暖房機の場合は、蓄熱するマグネシウムレンガの重さがありますので、床の補強費、機器周辺部に熱がこもりますので、このあたりに注意が必要です。
また、容量によっては機器が結構大きくなりますので場所も設計段階から考えておく必要
ありますし、ブレーカーの容量をアップする、電気のケーブルも太くする必要があります。
(オール電化用のホーム分電盤も出ておりますので、御検討頂くと宜しいかと思います。)
内容から察しますと、7kw(最大の容量かと思います。)の蓄暖を入れた方が
宜しいかと思います。重さは、大体300kgオーバーくらいかと思います。
ランニングコストにつきましては、蓄暖は、大概2パターンタイマー設定出来まして、
帰って来る前、朝起きるとき前に設定しておきますと、ほっといても毎日部屋を
温かく出来ます。尚、昼までもつけておく事は可能ですし、昼間でも放熱はされておりますので、
タイマー設定以外の時間でも機器周辺は冷たいということはありません。
ちなみに・・・蓄暖は冬場常時電源を入れることになります(旅行などで不在時には、
きっておく事も出来ます。)。
補足
追記です・・・
弊社では、ユニデール、AEG、ラッセル、日本スティーベル、の採用実績があります。尚、自邸には、ユニデールの7kwが付いています。
LDKにつけておりまして、25畳程のワンルームですが、朝は温か、夜も温かで快適です。(1月初めの雪の時は少し寒いと感じましたが、蓄暖だけで過ごしました。気密断熱については、外張り断熱で次世代省エネルギー仕様としております。)ランニングコストは夜の深夜電力で蓄熱してそれ以外の時間は放熱しますので、他の機器と比べ割安になります。イニシャルコストは、床の補強費、電気の工事費、機器の代金・機器の設置料、等が掛かってきます。
蓄暖、IH、エコキュート(電温でも可)の三点セットであれば、蓄段以外の2点セットよりも電気料金が更に割安になります。
ちなみに、北陸電力管内では、北陸電力リビングサービスさんが電化の普及活動をされておられますのでお問い合わせ頂くと詳しく教えてくれます。また、今の時期は、北陸電力リビングサービスさんがイベントをやっている時期ですので(弊社は、来週末参加します。)それもお問い合わせ頂くと体感出来るイベントがあるかと思います。詳しくはこちらまで・・・http://www.h-living.co.jp/question/ ちなみに・・・床暖房機、蓄暖共、輻射熱の暖房機器ですので、空気が乾燥します。そう言った意味では湿気の多い北陸の冬場にはもってこいの暖房機器かと思います。理系人間ですので(苦笑)あまり、うまく伝えられませんが、何かのご参考なれば幸いです。
輻射熱の暖房機ですので、断熱・気密も良くご検討された方が宜しいかと思います。家づくり大変かとおもいますが、頑張ってください! (^o^)丿
For The Customer 〜全ては顧客のために〜http://hac.meblog.biz/
回答専門家
- 浜田 肇一
- (福井県 / 工務店)
- 濱田建設株式会社 代表取締役専務
パッシブZEHで、エコで長期に快適に暮らせる住まいを
福井県・滋賀県近郊で、パッシブデザインのZEH住宅を手がける設計工務店です。時を経てライフスタイルが変化しても、各空間の用途を自在に変えられるのが大きな強み。自然エネルギーも最大限に活用し、低コストでエコな暮らしをサポートします。
暖房システムと合わせて考えたい事
オール電化を考えているようでしたら、夜間電力を活用した蓄熱暖房機はお薦めですね。
私も自邸に使っていますが、夜間に蓄熱された熱が明け方から放熱して、起きた時点で家の中がホワッとしますよ。
あと、暖房システムと合わせて考えておきたいのが断熱材ですね。
北陸でしたら、断熱性能がしっかりととれながらも、湿度が調整できるような素材との組み合わせが最適だと思います。地元工務店さんならその辺りに精通しているかも知れませんが、お願いしている設計士さんまたは工務店さんにその辺りを尋ねられるといいと思いますよ。
素敵な家になればいいですね!
八納啓造 拝
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
世界で一つ「あなただけの幸せな住まい」を共に造りませんか?
私たちの考える家作りの大きな目的は「家族の絆や幸せが育まれること」。そこでこれまで家作りに成功した人たちの「家作りの知恵」をベースに家族が共通の思いを持ち、向き合える住まいをご提案。家族の思いをカタチにします。
八納 啓造が提供する商品・サービス
家づくり全般で分からないことがありましたらいつでもご相談ください
村上 治彦
建築家
-
夜の電気を使う暖房機
今、山形の住宅を設計しています。
「厳しい寒さ+共働きの忙しい朝」
しめじさんと同じ条件です。
この住宅はオール電化なので、電気蓄熱暖房を提案しています。
夜間に熱を蓄え、日中に放熱するものです。
深夜電力を利用して電気代を節約し、
朝には暖かくなっています。
燃焼ガスの発生はなく、空気を汚しません。
初めて使うものですので、
経験として申し上げられませんが、
是非とも参考にしてください。
野平 史彦
建築家
-
局所暖房でいいのか、全館暖房を考えるのか?
しめじ様
私は冬の金沢に行って、こんな寒い冬に、こんなに湿度が高いなんて! と驚きました。さらさら雪の中で育った北海道人にとっては新鮮な経験でしたが(笑)
さて、本題に入りましょう。
まず、今ご計画の家の断熱性能にもよりますが、一応、次世代省エネ基準並の断熱性のある家であるとしても、LDK+洗面にご計画のヒートポンプ式床暖房では全館暖房に必要な熱容量はありませんので、基本的に床暖房を布設した部分の局所暖房という御計画なのだと思います。
そういう温熱環境で良しとし、朝起きた時にあまり寒さを感じないようにしたいということなら、床暖房のタイマーを起床する1〜2時間前にセットしておけばいいのではないでしょうか。
ヒートポンプは本来、気温が低いほど効率が落ちるのですが、消費電力が少ないということでカバーしています。しかし、最近は寒冷地用のヒートポンプが開発され(今回採用のものがダイキンの「ホッとエコフロア」ならOK)、随分効率が良くなってきていますから、それが一番簡単な方法。
その他の対処療法としては、オール電化が条件なら、小さめの深夜電力蓄熱ストーブを補助暖房としてダイニングにでも1台設置しておくのもいいでしょう。
オール電化で全館暖房を考えるなら皆さん推奨の深夜電力蓄熱ストーブ。
補足
(余談)
共働きで日中家には誰もいないのでその間、無駄に暖房はしたくない、という思いがあるかと思いますが、高断熱住宅の場合、''深夜電力を使ってヒートポンプで蓄熱式床下暖房''を行なえば、''最も安い電気代で一日中20℃を超える全館暖房''ができます(これにさらに地熱を使えば最強ですが)。
これは、熱容量の大きなコンクリートを蓄熱体とするため、製品としてある訳ではなく、設計のノウハウが必要なためここでは言及し難いのですが、将来的に家族が増え、あなたが家で過ごす時間が多くなる可能性があるなら、こうした全館暖房を考えておく方がいいかもしれません。
=============
船橋建築塾で、失敗しない家づくりをじっくり学ぼう!
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A