対象:会計・経理
管理連結は制度連結の際に行う資本取引の相殺・消去以外の
1.取引高および債権・債務の相殺消去
2.未実現利益の消去
を毎月おこなえばよいのでしょうか。
管理連結特有なもので制度連結にはないものがありますか。
制度連結と管理連結は結びついていて毎月の管理連結をしっかりやっていても、制度連結のときはそれほど時間
がかからないでしょうか。
補足
2008/02/04 12:49月次決算はどうでしょうか。
>>管理連結は制度連結の際に行う資本取引の相殺・消去以外の
1.取引高および債権・債務の相殺消去
2.未実現利益の消去
を毎月おこなえばよいのでしょうか。
もし、そうであれば制度連結の簡略版なような気がします。
>>管理連結特有なもので制度連結にはないものがありますか。
どういう例でもいいです。
株式を公開するのであれば連結が必要なので、事前に情報収集をしたいためです。
ポプラさん ( 埼玉県 / 男性 / 33歳 )
回答:1件
中村 亨
公認会計士
7
管理連結と制度連結
まず、管理連結と制度連結の違いですが、
「管理連結は主に社内の意思決定に利用するため」
「制度連結は主に社外の利害関係者への情報提供のため」
という点がポイントとなります。
管理連結はあくまで社内で利用するものですから、作成目的を満たすものであれば、その方法には比較的自由度が認められると思われます。例えば、「管理上すぐに連結情報を把握したい」ということであれば、連結仕訳は重要なものだけに絞り、情報の迅速性を高めることもできますし、「グループ会社の一部分だけを連結したい」ということであれば、連結の範囲を任意に設定することも可能です。したがって、管理連結はその目的を満たす限り全て正解であり、「必ず●●という処理をしなければならない」というものではないといえるでしょう。
一方、制度連結は社外の利害関係者への情報提供という役割を担っていることから、管理連結のような自由度はほとんど認められていません。「連結財務諸表原則」を初めとする様々な決まりを守って作成することが求められています。
また、「管理連結をしっかりやっていれば制度連結はスムーズに行えるか」という点に関しては、各社の管理連結の内容により答えが変わってくるものと思われます。例えば、比較的制度連結に近い手法で管理連結を行っている会社は、制度連結への移行もスムーズに行われると思いますが、一方で、独自色の強い管理連結を取り入れている会社は、制度連結を行う際にひと手間、ふた手間かける必要が出てくると思われます。ただし、管理連結を行うことにより、連結ベースでの考え方が社内で確立したり、連結グループからの情報収集がよりスムーズに行えたりという効果は、管理連結の内容に関わらず会社に醸成されるものと考えられます。
補足
月次連結は現状の制度会計では特に求められていないため、「管理連結」の範疇に入るでしょう。月次連結をどのような手法で行うかは、最終的には各社の決めごととなるため、例えば「月次連結ルール」を作成して対応している会社もあるようです。
なお、月次連結には「情報の迅速性」が求められることから、その印象として「制度連結の簡略版」という側面が強調されるようですが、一方で管理連結だから可能となる「事業グループ単位の連結情報」や「製品グループ単位の連結情報」は、むしろ制度連結よりも詳細な情報を提供しているといえるでしょう。管理連結に特有なもの、管理連結だからできることとして、「連結情報の提供頻度、迅速性(例えば日次連結など)」の選択と、「連結情報の内容(例えば事業グループ単位の連結など)」の選択が自由に行えることが挙げられると思います。
評価・お礼
ポプラさん
ご回答ありがとうごさいます。追記のところのご説明でだいたいわかりました。奥がふかそうなのでまた質問するかもしれないので、その節はよろしくお願いします。
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