対象:住宅設計・構造
回答:3件
断熱方法
対策としては壁-屋根-床-開口部の各部の断熱性能の向上が必要になります。
壁への断熱材の取付け方法として、木造ならば通常は壁内の充填工法で十分なのですが、既存家屋でこの方法は外回りの内装材を全て取り除かないといけないことになり大変な工事になりますので、今回は外断熱で考えたほうが楽でしょう。
現状の外壁材の種類は多分モルタル仕上げだろうと思われますので、板状のウレタン断熱材の厚みは30ミリ以上のものを取り付けます。取り付け方法は現地の状況で判断します。さらにその上にサイディングなどの外装材を取り付けましょう。
但しこの方法ですと窓廻りの加工や軒裏の加工などが必要になります。
屋根の断熱は天井裏で野地板に断熱材を満遍なく吹付ける方法がリーズナブルでしょう。
天井裏にグラスウールを乗せても外断熱との断熱材の連続した層が切れることになりますので、出来れば吹付ける方法をとってください。吹付ける面は野地板から下に向かって外断熱材との断熱層の切れが無いようにすることが必要です。
床下は根太の間に断熱材をはめ込みましょう。既製品でありますが、床材を撤去する必要があります。それが不可能であれば、床下に作業空間があれば、床下から屋根と同じように断熱材の吹付けをする方法があります。
最後に開口部の断熱ですが、実は窓からの熱の損失が一番大きいところですので、コストが許せるなら複層ガラスに取り替えましょう。種類も様々ですが最高仕様のLow-Eまでの必要性は無いと思います。あるいは既存の窓の内側にもう一枚サッシを作るのも効果的です。
地域が不明ですが、省エネ法による断熱材の厚みを確保されると確実ですね。
吹付け断熱材はセルロースファイバーや発泡ウレタンなどがあります。床下での使用は湿気の問題もありますので、現場調査した上で決めてください。
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可能なら屋根面の改修をまずお薦めします
築30年の一軒家の木造と想定しますね。
まず、私たちが良くやる断熱改修は屋根面ですね。
どうしても、木造の場合は上階が屋根面の熱で暑くなり、真夏の冷房などは
ほとんど効かなくなったりします。
そういう時に、屋根面に通気層をとり、天井裏に熱が入らない構造にすると
かなり軽減できます。断面構成でいうと、野地板+断熱層+通気層+屋根
という形です。
通常の一軒家だと、多分100万円強くらいで改修が可能でしょう。
これで多くの家の夏場対策が出来てきました。
あと、既存の壁の断熱材が何か?で壁面などの改修方法は変わると思いますが
現状から考えると、外壁に外断熱用の壁をつけたり、サッシュをペアサッシュに
変えるなどが考えられます。ただ気をつけないと、壁面内結露を起こす可能性
がありますので、換気計画や既存断熱材のやり変えまで考慮しないといけない
でしょう。
後は1階床下ですね。
床下を基礎内断熱工法(床下の外壁通気をやめ部屋内と空気を循環させる方法)
にやりかえると底冷えがしなくなります。
ただ、湿気ない工夫が必要になりますので、今回は概略としてお話しました。
詳細については、具体的に専門家と話し合いながら予算とのバランスで決めて
いくのが妥当でしょう。
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- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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リノベーション後はロハスなライフスタイルを!
最近、いろいろなところで目にする機会の増えた温暖化対策やエネルギーの高騰などを考えますと、冷暖房効率をアップさせたいというご要望、よくわかります。
具体的な対策としては、既出の方々のご意見の通りと思います。また、断熱性を上げる簡単な方法として、最近は断熱塗料なども実績を上げています。外壁や屋根材に塗布するだけで目に見えて断熱性が向上します。
そして、高気密高断熱化を施したリノベーション後に気をつけたいこととして、
1. 灯油のファンヒーターやガスコンロなどの燃焼器具を今までのようにガンガン使用しますと、水蒸気や化学物質をどんどん室内にため込むこととなりますので、器具の見直しもご検討されてはいかがでしょうか?
2. 室内に持ち込むものも(什器備品なども含めて)、安全が保証されているものが良いと思います。
VOC(揮発性有機化合物)がたっぷり出るものも出回っています。
3. 上記をふまえ、リノベーション後は地球のやさしい生活(=住人にもダメージの少ない)、ロハスなライフスタイルへ移行してはいかがでしょうか!
ご参考になれば幸いです。
アーキ・ヴォイス 染谷
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