対象:住宅設計・構造
回答:3件
まずは設計または施工者に確認。
クリームさん、こんにちは。
シーズ・アーキスタディオの白崎です。
住宅の床は、建築基準法では、積載荷重180?/?をクリアすることになっています。
ピアノの重さが200?とすると、床面積1.1?ほどのスペースがピアノ用になっていれば、荷重に耐えられる計算になります。
しかし実際には、ピアノ本体の平面寸法は150センチ×60センチ程度で、面積は約1?。その範囲内に、4本の脚(キャスター)があります。そのまま置いたのでは、荷重が集中しすぎで、床のたわみやへこみの原因になる可能性があります。
その対策としては、ピアノの下にピアノよりひと回り大きい厚板を敷いて、ピアノの荷重を分散させるのがお勧めです。
ただし、先ほど書いた積載荷重180?/?は最低基準で、通常は安全率を考えてそれ以上の耐荷重を見込んでいます。設計者または施工業者に確認して、どれぐらいの積載荷重で設計しているのか、確認した方がいいと思います。
また、床下地に厚板を使う工法もありますから、それで建てられている場合は、ピアノの下に厚板を敷く必要はありません。ただし、フローリングに脚がのめりこんでしまうことがあるので、脚(キャスター)の部分には板を敷いた方が無難です。
2階に置く場合は、1階に柱・壁のある部分になるべく近づけた方が、梁のたわみが少なく、安心です。
いずれにしても、まずは、設計者か施工業者に確認した方がいいでしょう。ストレートに「ピアノを置きたいんだけど?」と聞いてみてはいかがでしょうか。
評価・お礼
クリームさん
お返事が遅れて申し訳ございませんでした。
1階の壁、柱のある部分に置くとのアドバイス大変参考になります。ありがとうございました。
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森岡 篤
建築家
2
ピアノのそばに本棚を置かない
パルティータ建築工房の森岡と申します。
2階建て木造住宅は、通常構造計算をしているわけでなく、経験値で部材を決めています。
床や梁を壊さないことはもちろんですが、たわみや振動で決まるため、基準法積載荷重180kg/?で検討すると余裕がある場合も多いですが、足りない場合もあり得ます。
アップライトピアノの重量200kgというのは、体重70kgの人約3人分、弾く人もいれて4人分程度の重量ということで、それ程大きな荷重ではありません。4人の体重で問題が出たら困ります。
重量の検討は、まず対象物の面積当りの重量で考えます。
ピアノの単位重量220kg/?は、積載荷重180kg/?を少し超えていますが、体重70kgの人が50cm角のイスに座っているだけでも、70/0.5/0.5=280kg/?と超えてしまいます。
数人程度では問題ありませんが、人間といえども隙間なく何十人も詰め込めば、住宅の許容荷重を超えてしまうわけです。
アップライトピアノは、4本足なので、1本あたり50kg、あるいは片側100kgの荷重で検討する方が実情に合います。
条件が厳しいのは、1本の根太(根太有りの場合)に片側の100kgの荷重がかかる場合です。
根太断面が小さいと、変形が大きくなるかもしれないので、工務店に問い合わせて下さい。
足の下は、インシュレーターを敷くことで分散します。
住宅で、一番重い物(面積当り)は、実は本棚です。
A4の総合カタログ等は、並べると横長さ1m当たり70kgにもなり、奥行30cmとすると、1段だけで233kg/?とピアノ並みです。
高さ180cmの5段の本棚では、1t/?を超えてしまいます。
目一杯詰め込む事も少ないでしょうが、500kg/?を超える位のことはあり得ます。
部分的に数値は大きくても、壁近くに置き、回りに重い物がなければ、全体としては問題ないのですね。
ピアノのそばに本棚を置かないよう注意しましょう。
参考にしていただけましたでしょうか。
評価・お礼
クリームさん
本棚が一番重いとは意外でした!
子供部屋は11帖と広さはあるのですが、もうすぐ勉強机も置く予定なので、2段ベッドとピアノと机...となるとかなり厳しいですね。
もう一度、置き場所を考えてみます。
鈴木 克彦
建築家
1
汎用で販売されている防音・補強材がお手軽ですが
クリームさんこんにちは。
静岡で設計・施工をしている鈴木と申します。
我が家でも二階に家内のピアノが置いてあります。
(私は全く出来ませんが…)
他の方の回答の様に、アップライトで有れば、通常、特別の補強は必要ないとは思いますが、設置予定場所の下(一階)が、広〜いリビングだったりする場合、一度、梁の掛かり方を大工や工務店の人に観てもらった方が良いと思います。
上手に梁に加重が分散すれば、特に心配ないと思いますが、我が家では、防音材を兼ねた丸い専用の部品をピアノ屋さんで購入しておいてあります。
防音効果も多少有り、加重が少しでも分散するのでお勧めです。
↑ちなみに、加重の分散というのは、「ハイヒールのかかとで踏まれるより、革靴のかかとで踏まれる方が痛くない」と言うイメージです。
『ピアノ 床』で検索すると、ネットでも購入出来ますよ。
評価・お礼
クリームさん
一階は、今流行り?の広ーいリビングなので、やはりピアノは一階が無難な気がしてきました。
2階に置きたかったのですが、リスクを取るより
安全を取りたいので、1階で再検討してみます。
(現在のポイント:2pt)
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