大学中退の就職について

キャリアリーブスの市村です。
折角大学に来て、海外生活も経験したのに、退学は残念ですね。

まず申し上げたいのは、自分の人生は自分で切り拓くものだということです。ご家庭の事情の度合いがわかりませんが、自分で学費を稼いで、学業を続けることはできませんか。先々のことを考えると、大学は出ておいたほうがよいですし、あなた自身、英語を軸にこれまで頑張って学んできたことと思います。

私が以前、キャリアアドバイスした女子学生の話を紹介させていただきます。

大学3年の女子学生が「学費が貯まったので、先週でアルバイトは辞めました。これからは就活と学業に専念します」と相談にきたことがあります。聞くと彼女は母子家庭に育ち、中学時代は不登校で勉強しないまま卒業し、高校は定時制に通いました。高3のとき、心理学の勉強をしたいと大学進学を決心しますが、家が貧しく、学費を自分で捻出するのが条件になりました。それから4年半、毎週30時間、ファストフード店のアルバイトで月10万円前後を貯め、大学4年分の学費400万円を稼いだのだそうです。

アルバイト先は24時間営業のシフト勤務。自分が勤務に就いた時、仕込みができていないと仕事が大変でした。自分があがった後に引き継ぐ人に同じ大変さを残したくないと、あがる前に次の仕込みや掃除をしました。それも、あがる1時間前にやろうとすると、予定外に忙しくなったとき、終わらない可能性があるので、仕事に入るとすぐにあがるときの準備を始めるよう、心がけました。

ファストフードだからサービスもそれなり、と思われたくないと、サービス品質にも気を配りました。ピークの時間には、お客さんが一杯になり、焦ります。そんなときは、全体を見ないで、目の前の一人ひとりのお客さんに精一杯のことをする。そうすることで焦りが和らぎ、自然と効率的に仕事ができることに気づきました。

アルバイトに明け暮れましたので、家で勉強する余裕はありません。授業は疲れて眠くなったりもします。そこで彼女は、授業は常に最前列に座って眠らないようにし、学んだことは授業時間の中で覚える、という気合で授業に臨んできました…。