対象:一般歯科・歯の治療
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山内 浩司
歯科医師
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歯にひび、セラミッククラウン?
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はじめまして、歯科医師の山内と申します。在米とのこと、医療事情も日本と違い不安なこともございますね。少しでもお役にたてれば幸いと回答させていただきます。
歯のひび(クラック)についてです。歯の歯冠部は髄室という歯髄(俗に神経と呼ぶものです)が入る内部と、象牙質という基質と、外部表面のエナメル質からなります。エナメル質は厚さ1ミリ程もない薄い結晶構造で、象牙質の上にコーティングされているようなものです。このコーティング部分にのみ浅くクラックが見られることは多くあり、この部分などを含めて噛み合わせの強い箇所に知覚過敏が現れることも多々あることです。もしかするとその状態だったので、数か月前から違和感が現れたのかもしれません。ひびの所を削り取り埋めていただいたことで症状が消失したという点で、上記の可能性であるならば、現在の状況で最終治療としてもよろしいかもしれません。生活歯(神経の生きている歯)におけるオーバートリートメントは避けられれば越したことはございません。
caramelcatさまが懸念なさるようにクラウンを被せるためにはそれに必要量の歯を削除することになります。虫歯でないエナメル質を失うことには大きなリスクも伴いますので慎重になりたい部分ですね。もちろんご担当医さまの診断に従い補強が将来性を鑑みてその歯にとって重要なのであれば、ご納得の上補綴修復となります。ご自身の不安なことなども含め、担当医と充分にコミュニケーションをお取りいただけることをお勧めいたします。ただしこのことが海外での生活で最も難しく感じる事かもしれませんね。
補足
セラミックスにはジルコニアを含めて接着とともに強度を持ったオールセラミックスも進歩してきて割れにくくなってきています。臼歯にも使用頻度が高まってきています。ただし担当医はcaramelcatさまの噛み合わせの力などにも考慮なさった上でメタルボンドをお勧めなのかもしれません。メタルボンド自体はオールセラミックスより過去の症例実績も多くあるためコンサバティブなお考えのもとにお勧めいただけているのかもしれませんね。
長くクラウンを使い続けて頂くためには、私たち歯科医師が適応症を正しく選択し、正確に噛み合わせや適合を合わせ、患者さまが大切にメンテナンスしていただくことと思います。私たちの余命も長くなり、オーバーホールが必要になることもあるでしょう。その時はまた適切に対処していただくことになります。
どうぞお大事にお過ごしくださいませ。(東池袋山内歯科室 山内浩司)
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caramelcatさん (埼玉県/48歳/女性)
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