呼吸苦と酸素過剰が本質・繰り返すなら根本原因検索を
病院で過換気症候群と診断されたということは、息苦しさと意識が遠のく感覚があったと思われます。低酸素症というのは主観的に感じる症状で、客観的にはむしろ酸素過剰状態になっていると考えられます。
つまり何らかの原因があって呼吸が苦しい、酸素が足りないという感覚が起こり、過換気すなわち通常の2〜3倍の頻度で呼吸をする状態となります。その際、本人としては呼吸苦と低酸素感が続くので、ますます過換気を繰り返します。
そういう状態では体内の酸素はますます過剰となり、反対に2酸化炭素は不足気味になります。そうすると酸塩基平衡が乱れて血液はアルカリ性となり、カリウム濃度が低下して手足がしびれるような感覚をしばしば覚えます。
通常、肺や心臓には異常はないので命に別条はなく自然に軽快しますが、何回も繰り返す場合には原因検索と対策が必要です。原因としてよく挙げられるのはストレスやうつ状態、神経症などで、繰り返す人に対しては精神科などで精神安定剤などの投薬がなされます。
従ってひどい過換気症候群に罹ったり、何回も繰り返す人の場合には精神科や心療内科に通院することが有用です。ただ薬の治療は症状を軽減するのにはたいへん役立ちますが、もし何らかの根本原因が潜んでいる場合には、薬だけでは解決になりません。
過換気症候群を繰り返す根本原因としては重度のストレスの他に、低体温や栄養バランスの乱れ、環境の急激な変化などが挙げられます。これらの要素に、何か課題はないでしょうか。もし過換気症候群が再発するようでしたら、これらの原因検索と改善が必要となります。
原理はうつ病や神経症などと同じで、36℃以下の低体温は神経機能を著しく低下させ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸不足と糖質過剰は神経伝達物質の機能障害を引き起こして、過換気症候群の引き金になります。
具体的にはこのQ&Aやコラムで頻繁に解説しておりますので、参考になさってください。
回答専門家
- 吉野 真人
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
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この回答の相談
1ヶ月前に低酸素症で意識をなくし5日ほど入院をしました。退院時に可喚起症候群と言われ心療内科へ行くことを勧められましたが、あれから仕事も辞め症状も無く過ごしています。それでも心療内科に一度受診した方がよいのでしょうか?
ぴよぴよ19さん (愛媛県/38歳/女性)
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