対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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羊毛ウール、セルロースファイバー共に結露に優れる
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ドクターかいちさん、こんにちは。
パルティータ建築工房の森岡です。
羊毛(サーモ)ウールもセルロースファイバーも、調湿(吸放湿)機能を持ち、大量の水分を取り込む能力(濡れない)があるため、グラスウールなどの鉱物繊維系断熱材と比べ、結露しにくい工法です。
結露は、温度差と温度が高い側の湿度(水蒸気)により発生します。
断熱材により温度差を解消して結露を防ぎますが、スキマのない断熱でスッポリ覆うことが重要で、スキマ(ヒートブリッジ)は結露の原因となります。
羊毛ウールは、シート、ロール状のものを敷き込むため、スキマを作らないよう注意する必要があり、施工に依存します。
セルロースファイバー吹き込みは、吹き込むことで充填され、よりスキマをなくすことができ、この点で結露に対し、より有利です。
一方、セルロースファイバーの原料は古紙で、良質の原料は新聞紙とされていますが、商品によっては雑誌や段ボールなどが混じっているものもあるようです。
ホルムアルデヒドは含まれませんが、新聞紙のインクが化学製品で問題があるのではないか、という説もあります。
防虫、防火のためホウ酸が少量含まれます。
羊毛ウール、セルロースファイバー共、現在木造充填断熱で使われる断熱では、とても優れた工法ですが、グラスウールと比べると価格は高いですね。
当事務所の経験では、セルロースファイバーは、グラスウールと比べ設計見積でさほど差がなかったこともあるのですが、巾があるようですので、見積をお願いしてみて下さい。
参考にしていただけましたでしょうか。
評価・お礼
ドクターかいち さん
早速、お返事頂きありがとうございます。
断熱設計して頂ける、確かな工務店を選ぶことも
大切と思いますので信用できるところにお願いするつもりです。
羊毛断熱はやはり有効ですね。検討します。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
先生方教えてください。
工務店の断熱工法が内断熱だそうで、結露の心配を考えて断熱材の選定で悩んでおります。
当然、信頼した工務店にお願いするのは大前提ですが。
私として… [続きを読む]
ドクターかいちさん (広島県/38歳/男性)
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