対象:住宅設計・構造
防湿気密シートの施工と通気層工法の採用が前提です
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厳寒の北海道で100年耐久の高性能木造住宅を手がけている
勇和建設(株)の齋藤です
在来木造構法の柱間に断熱材を充填する工法は
「内断熱」ではなく、正しくは、「充填断熱工法」と言います
充填断熱工法の場合、断熱材は、グラスウール、ロックウール、羊毛ウール、
ポリエステルウール(ペットウール)、紙断熱材などがあります
これらは、マット状(布団状)断熱材です
これらの他に、吹き込み断熱材として、グラスウール、ロックウール、セルローズファイバーなどがあります
共通しているのは、繊維系断熱材であるということです
繊維系断熱材の壁内結露を防止し、断熱材の性能を十分に、
長期安定的に発揮させる為には、断熱材の室内側を防湿気密シートで覆うことと
断熱材の外側(=柱の外側)、透湿防水シートや透湿性のある合板類などを張って
通気層工法を採用することです
厳寒の北海道では、この施工が常識であります
これを守れば、使う断熱材は、原則、なんでもOKです
依頼される工務店さんに「防湿気密シート施工」「通気層工法」を必ずお願いして下さい
セルローズファイバーや羊毛ウールの場合
グラスウールやロックウールなどと違って、繊維素のものに吸放湿性能があるので
「防湿気密シート施工」が少々荒っぽくても、通気層工法が確実に施工できていれば
壁内結露のリスクは小さくなります
「デコスドライ」というセルローズファイバー吹き込み工法では
ダイライトという透湿耐震合板による通気層工法を併用して
室内側防湿気密シート施工が省略できるという認定を取得しています
http://www.decos.co.jp/index.html
「防湿気密シート施工」に慣れていない工務店さんなら
「デコスドライ」がオススメですね
「防湿気密シート施工」に慣れた工務店さんなら、ローコストのグラスウールで大丈夫
この場合、マグというメーカーの「Q-BEST工法」を採用して頂くと高性能です
http://www.mag.co.jp/pro/kouhou/qbest/
評価・お礼
ドクターかいち さん
回答ありがとうございます
非常にわかりやすい回答でありました。
Q-BEST工法が出来るかどうか工務店に確認してみます
ありがとう御座いました
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この回答の相談
先生方教えてください。
工務店の断熱工法が内断熱だそうで、結露の心配を考えて断熱材の選定で悩んでおります。
当然、信頼した工務店にお願いするのは大前提ですが。
私として… [続きを読む]
ドクターかいちさん (広島県/38歳/男性)
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