対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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木造でOK
LEONさんはじめまして
パルティータ建築工房の森岡と申します。
ちょっと専門的な話になるのですが、
建物の重量は、建物本体の重量:固定荷重と、人や家具のように建物に載せる重量:積載荷重に分けて考えます。
風呂の場合、風呂自体の重量は固定荷重、水(湯)は積載荷重と考えます。
住宅の積載荷重は、
床用は180kg/平米、地震用は60kg/平米と決められています。
床用と地震用と異なるのは、一部に重い家具があり180としても、床全体に重い家具が並べられることはなく、平均すると60、ということです。
標準的な1616の浴室の浴槽の水容量は、250〜300リットル程度なので、重量は250〜300kgとなります。
浴槽の面積は1.6X0.8m=1.3平米
浴室(部屋)の面積は1.82X1.82=3.3平米なので、
水重量を300kgの、単位面積あたりの重量は、
浴槽 300/1.3=230kg/平米
浴室 300/3.3=91kg/平米
各々、床用、地震用に相当するので、
床用は、230>180
地震用は、91>60
と、住宅一般の積載荷重よりは上回りますが、浴室は柱や壁の近くでしょうから、大きな問題はないと考えられます。
地震用については、浴室面積が家全体と比べ小さいので、問題ありません。
モルタル下地でタイル貼りの浴室だと、固定荷重が重くなりますが、ユニットバスの場合は、一般居室より軽いです。
木造か鉄骨造か、構造の種類だけで、どれが地震に強いということはありません。(過去記事)
耐震性は、どのように設計されたかで決まるので、鉄筋コンクリートより強い木造というのがあり得ます。
耐久性は、構造の種類と設計のしかたで変わります。
軽量鉄骨が木造より耐震性に優れているわけではありません。
耐久性は、木造の方が軽量鉄骨より優れているかもしれません。
木造の2階に風呂をつくっても、耐震上は問題ありません。
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この回答の相談
1階を有効に使う為、2階に風呂を置きたいのですが、工法で迷っています。
大・小にかかわらずハウスメーカーさんは「大丈夫です」と仰いますが、世間の意見は「止めた方がよい」とのことです。
地震のことを考えると、建てるならやはり、軽量鉄骨の方がよいでしょうか。
LEONさん (宮崎県/45歳/男性)
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