対象:一般歯科・歯の治療
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晝間 康明
歯科医師
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虫歯になりにくい原因と歯周病予防に注意しましょう
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こんにちは,東京都立川市ひるま矯正歯科の晝間康明です.
虫歯はミュータンス菌を中心とした細菌が歯の表面に付着し,バイオフィルムと言う細菌の膜を作りながら感染し,歯の表面を溶かす「脱灰」が進む事で歯に穴があく疾患です.
また,唾液の中やフッ素には溶かされた歯を元に戻す働き「再石灰化」があります.
御主人が歯を磨く時間や頻度はかなり少ないようですが,この様な状況でも虫歯にならない理由として考えられるのは
1.もともと虫歯の原因菌が少ない
2.唾液の量や再石灰化する能力が高い
3.再石灰化を促進する砂糖の摂取量や頻度が少ない(甘いものが嫌い)
4.小学生時代のフッ素使用により歯質が強化されている
などの理由が考えられます.
今後,お子様の虫歯予防には,歯科医院で定期的な虫歯予防のメインテナンスが必要となります.その際に,歯科医院と御家庭の両方で御主人同様にフッ素を使用する事が効果的です.
フッ素は,低濃度のものを高頻度(毎日)使用すると効果が高いと言うデータがありますので,フッ素入りの歯磨き粉(出来ればフッ素ジェル)やフッ素洗口剤を毎日使用し,歯磨きや洗口剤使用後にお水によるうがいを出来るだけしないで,フッ素成分を口腔内に残留させておく事をお勧めします.
また,30歳を過ぎますと歯周病のリスクが高くなります.歯周病とは歯を支える骨(歯槽骨)が吸収する事で歯がぐらぐらになり歯を喪失する疾患で虫歯と並ぶ歯の喪失原因です.虫歯がなく,歯根が長くても,歯を磨かずに歯石を大量に付着した状態が続きますと歯周病が進行します.また,歯槽骨の吸収により本来隠れているはずの歯根が露出し歯根面に虫歯が出来る「根面カリエス」と言う虫歯になりやすくもなります.
御主人も今後は定期的な歯科医院の受診により歯周病予防を行なう事をお勧めします.
以上,参考になれば幸いです.
評価・お礼
ちゃびんちゃん さん
晝間先生。
ご丁寧に回答をありがとうございました。
確かに夫はおやつはあまり食べません。甘いものより辛いものが好きなようです。
でも、いくら歯が丈夫でも歯周病というリスクがあったのですね、夫にもよ〜く先生の回答を読ませました。
子供達の歯も親のできることはできるだけしてあげたいと思っています。「低濃度を高頻度」ですね。ありがとうございました。
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この回答の相談
私の夫はまったく歯を大切にしません。
自分の意思で歯を磨いているところを見たことがありません。いつも私に怒られてから歯磨きをしています。
先日、私が無理矢理、歯医者に連れて行って、歯のチェックを… [続きを読む]
ちゃびんちゃんさん (愛知県/32歳/女性)
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