対象:住宅設計・構造
吹き抜けについて
僕はよく吹き抜けのある住宅を設計します。
普段の経験では、部屋の天井の高さは一定で、人間の視線は水平方向に移動して部屋を見ているわけですが、吹き抜けがあると天井の高さに変化が生じて、視線が水平方向だけでなく、垂直方向にも移動する為に、空間がダイナミックに感じられます。
僕が住宅に吹き抜けをよく設ける理由は、そのほかにもいくつかあります。
ひとつは、家の中で、家族がどこにいてもその気配が感じられるように、家族のコミュニケーションを考えて、比較的、開放的なプランを考えることが多いのですが、吹き抜けを設けると、上下の階の間でも、コミュニケーションが取りやすくなります。
もうひとつは、吹き抜けの上にトップライトを設けると、吹き抜け越しに光が廻ってくるようになり、採光の採りにくい環境の場合でも採光しやすくなります。
吹き抜けの欠点として、よく暖房が効きにくいといわれます。僕は、吹き抜けを設ける場合は、なるべく床暖房をするようにしています。床暖房は、上下の温度差が少なく、床からの輻射熱で体を温めるために、天井が高い場合に向いている暖房です。建物全体の断熱性能を高くして、床暖房を施すと、2階の部屋もある程度の気温になり、特に暖房がなくても良い状態になります。
写真は、大きな吹き抜けに向かって、2階の各部屋に大きな窓があり、どの部屋からも、お互いにコミュニケートできる様になっている住宅です。
もう一枚は、リビングの上が吹き抜けて、2階の部屋とつながっている例です。
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この回答の相談
「吹抜け」がある開放感のある家に住みたいと思っているのですが…。何か建てる際に、気をつけるべきポイントはありますか?
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
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