家族の愛で義父の心を救いましょう

眞緒さん、こんにちは。パーソナルコーチのミコ小林です。子供にとって一番辛く悲しいことは、親の仲が悪いことですよね。少しぐらいの貧乏は我慢できても、親の喧嘩には我慢ができず、心が痛み,、耐え難いものが心の底からこみ上げてくるものです。
なぜならば、家族というものは仲良く皆で愛し合って暮らすものだということを知っているからです。
愛し合うということは、家族のひとり一人が家族の皆のことを理解し合い、信頼し合い、協調し合い、助け合い、許し合い、補い合い、かばいあい、生かし合うというものです。

あなたの家族の中で一番心が苦しんでいるのは義父です。
義父は、とても繊細な人のように思います。気が小さいし、とてもこだわりもあり、良いところはバカ真面目なところがあり、俺がどうにかしなくてはならないと思いながら、日々頑張ろうとしています。
悪いところは口下手でなかなか自分の思いを上手く家族に伝えられないことではないでしょうか？心を狭く生きる人のために、とても一途で真面目な人であり、一つのことをきちんとしようとする人です。

今は、家族の中では、義父が暴力を振るうということだけで彼の悪いところだけが目立ち、彼の良いところが見えなくなってしまっています。
義父の心が苦しんでいるのは、「自分の悪いところしか家族に見てもらえない、なぜこんなに家族を愛しているのに皆分かってくれないんだ」という気持ちがあるためです。
そうであれば、自分を分からせようとするためには暴力を振るっても良いのかというとそうではないことも義父は知っていますが、自分ではどうしていいのかわからない状態になっているために、暴力を振るい、心を自分で痛め苦しんでいるのです。

反対にお母さんの性格は、小さいことを気にせず、自分のしたいことを誰が何と言おうと反対されてもこれと思ったことに対しては猛進してしまうタイプのように感じます。
その二人が一緒になった理由は、互いに持っていないものが魅力的に感じたからです。
結婚は互いの不足している部分を補い合い、一緒に笑って、一緒に泣いて、互いの心を成長させるためにするものです。
それなのに、結婚したら互いの心を理解し合おう、信頼し合おうとせずに、互いが「こんなに頑張っているのになぜ分からないの？」と、二人が自分のことを理解して欲しいと一方的な愛を求め、相手の悪いところだけを指摘し合ってしまっている状態になっているように思います。

あなたの家族は、誰もが愛し合うことを忘れ、自分の都合の良いように物事を考えているように思います。このままでは、また二人の子供の犠牲者が出るだけです。

私は以前、夫のＤＶで体中があざだらけになっていた女性のカウンセリングを行ったことがあります。彼女はあなたのお母さんに気性が似ている感じがします。そして夫はあなたの義父に似ている感じがしました。私は妻の言い分だけでは、問題が解決しないと感じたために二人のカウンセリングを希望しました。２日をかけて１５時間じっくり話し合いました。
そしてそこで見つかったのが５年前の心の傷でした。その心の傷は互いが付け合ったものでした。その心の傷の原因は「浮気」でした。最終的には互いの心の傷を癒すことができたために、５歳の子供が犠牲になることには至りませんでした。それ以降、夫は暴力を振るわなくなっています。

男女のトラブルの原因は、思いやりや愛を見失っていることが一番の理由です。
男性は女性に優しくされるだけで一生懸命働こうと頑張る心があります。自分を理解されて受け入れてもらったらどんなことでもして女性や子供を守ろうとします。
女性は、男性を思いやりと愛で包み込んであげたいという性質を持っています。
それなのに、男性の愛に包まれたいと思ってしまうために、トラブルがおきています。
男性は、とてもシンプルです。女性や子供のためにしか生きられないのです。
良いところを褒めてもらえば、がんばります。
女性は、どちらかというと、欲張りなところがあり、心は複雑です。

あなたの義父は、今劣等感で心がいっぱいになっています。
自分が愛されていないと思い込んでいます。本当の愛は自分から妻や子供の気持ちを理解したり、信頼したりすることであるということに気づいていません。自分を理解して欲しい、信頼して欲しいと暴れまわっているだけです。それは、正しくありません。
その彼の気持ちを優しい心に取り戻してあげることができるのは家族の思いやりと愛以外に何もありません。

あなたのお母さんがしなければならないことは、よく自分の夫の良いとこをみて褒めてあげることです。お母さんは、お客様にはそうしてあげることができるはずです。それはお金をもらって商売しているからです。でも、家族は違います。お金があっても、なくても、思いやりと愛のある心で常に接することで幸せを感じられるのです。
人間の資格は、思いやりと愛の心があることです。この世に生まれてくる人のすべての人の心には思いやりと愛の心をもっています。そのため、心の底から悪人はいないのですよ。
だから、話し合うことは怖くないのです。

先ずは、お母さんと義父が二人で心についた傷に触れる事をお勧めします。義父の心の傷はまだ癒えていないのです。それは、あなたの知らないところなので、あなたにできるところは、「お母さんと義父はお互いの心に傷があるのでしょ。よく話し合った方がいいよ。家族なんだから本当のことを言おうよ」といってあげる以外に、できることはないでしょう。
今なら義父の心を救えるように感じます。救うことができるのは家族です。

お母さんしだいです。お母さんとよく話し合ってみてください。
二人では喧嘩になってしまうというのであれば、第三者を入れて話し合うことが良いと思います。

そして、眞緒さん、あなたはあなたの道があります。進学して自分の道を歩みましょう。あなたには人を愛す心があります。きっと異国で頑張りたい義父のことも理解して上げられる日が来るでしょう。