対象:新築工事・施工
富樫 孝幸
建築家
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通風と耐震性のある間取り
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家づくりの間取りを考えると難しいですけど、楽しいですね。
東京を中心に条件の厳しい場所での家づくりをしていますので
参考としてお聞きください。
通風の取りやすい窓は、一般的に南から風が入り、北から抜ける。
というのが理想ですがそういうふうに上手くはいきませんね。
どのような間取りからでも通風を確保する方法に「ウインドキャッチャー効果」が
あります。
窓の位置ではなく、小さな窓でも2箇所あれば、充分通風を確保する方法です。
ポイントは、窓の形状は「タテすべり出し」です。
実験の結果では「窓の開け方で約10倍の通風量」を確保できるようですので
参考にしてください。
http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2012/070_company_0823_01.html
このように窓形状を考慮すれば、充分通風を得ることが出来ます。
耐震についてですが木造在来工法を前提にお話しすると
・耐力壁が1階と2階が出来るだけ揃っている。
・1階の柱と2階の柱が出来るだけ同じ位置にある。(直下率といいます)
簡単に言うと、バランスのよい壁の配置が耐震性が高くなり
凹凸があるより四角い形状ということになります。
2階の壁がずれて乗ったりする間取りの場合は、金物などで充分な補強が必要です。
また、凹凸のある建物の場合、コーナーが増えて役モノと呼ばれる材料や
端材が増えコストアップの要因になることもあります。
こういったことを考慮しながら間取りを考えたらいかがでしょう。
楽しみながら、素敵な家ができるといいですね!
プラネット環境計画
http://www.planet-abc.com/
建築家と建てる東京の狭小住宅
http://planet-abc.jimdo.com/
評価・お礼
いななん さん
2013/02/11 19:09
富樫様へ
大変丁寧なご回答、誠にありがとうございます。
風通しでの「ウインドキャッチャー効果」、大変参考になりました。
ホームメーカーさんにも教えてもらえなかったことだったので、文章を読んで感激しました。
早速、窓決めに富樫様から教えて頂いたことを取り入れていきたいです。
凸凹の形状が、耐震面やコスト面に大きく影響することも参考になりました。
富樫様のおかげで、もやもやしていた家作りのイメージが膨らみました。
この度はありがとうございました。
いななんより
富樫 孝幸
2013/02/12 10:09
いななん様、コメント&評価ありがとうございます。
ウインドキャッチャーは以前からある通風を得る方法のひとつですが、
最近の実験でより大きな効果が得られることがわかったようです。
上手に活用してみたらいかがでしょう。
素敵な家が完成しますように。
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この回答の相談
現在、1階の間取りはほぼ決まり、2階の間取りで大変悩んでおります。
1階の階段と玄関を先に決めたので、2階の間取りに制限が出来てしまっています。
(※1階のキッチン部分が南東に張り出てい… [続きを読む]
いななんさん (愛知県/31歳/女性)
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