米国特許法改正規則ガイド 第9回 (第2回) - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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米国特許法改正規則ガイド 第9回 (第2回)

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米国特許法改正規則ガイド

第9回 (第2回)

当事者系レビュー(IPR)についての規則改正

河野特許事務所 2012年11月7日 執筆者:弁理士  河野 英仁

 

19.改正法

 

改正前

改正後

第311 条 当事者系再審査の請求

(a) 全般

第三者請求人は如何なるときにも,特許商標庁による,第301 条の規定に基づいて引用された先行技術を基にした特許についての当事者系再審査を請求することができる。

(b) 要件

当該請求は,次に掲げる条件を満たしていなければならない。

(1) 書面によるものとし,実質的利益当事者の身元を記載し,第41 条に基づいて特許商標庁長官が定めた当事者系再審査手数料の納付と共に行うこと,及び

(2) 引用されている先行技術を,再審査が請求されている全てのクレームの各々に対して適用することの適切性及びその態様を記述していること

(c) 写し

特許商標庁長官は,請求書の写しを特許に係る記録上の所有者に送付しなければならない。

第311条IPR当事者系レビュー

(a) 概説-本章の規定に従い、特許権者でない者はUSPTOに対し、IPRを申し立てることができる。長官は、IPRを申し立てた者が支払う料金を規則により設定する。金額は、長官がIPRの総費用を考慮して妥当であると判断した額とする。

(b)範囲-IPRの申立人は、米国特許法第102条(新規性)または第103条(非自明性)に基づき、かつ、特許または刊行物からなる先行技術のみに基づき、ある特許における1または複数のクレームを特許不可として削除することを請求できる。

 

(c) 申立期限-IPRの申し立ては以下のいずれか遅い方の後に提出しなければならない。

 (1)特許の発行または再発行特許の発行の9ヶ月後、または、

 (2)PGRが第32章に基づき開始されている場合、当該PGRの終了した日

第312 条 特許商標庁長官による争点についての決定

(a) 再審査

特許商標庁長官は,第311 条に基づく当事者系再審査請求の提出から3 月以内に,当該請求によって,それに係る特許のクレームに影響する,特許性に関する実質的で新たな疑問が提起されたか否かを,他の特許又は刊行物を考慮して又は考慮しないで,決定しなければならない。特許性に関する実質的で新たな疑問の存在は,特許若しくは刊行物が以前に特許商標庁に対して若しくは同庁によって引用されていた又は同庁によって考慮されていたという

事実によっては排除されない。

(b) 記録

(a)に基づく特許商標庁長官の決定は,その特許に関する庁のファイルに入れておくものとし,かつ,写しを直ちにその特許に関する記録上の所有者及び第三者請求人に引渡し又は郵送しなければならない。

(c) 最終決定

(a)に基づいて特許商標庁長官が行った決定は,最終的なものとし,不服申立をすることができないものとする。特許商標庁長官は,特許性に関する実質的で新たな疑問は提起されていない旨の決定をしたときは,第311 条に基づいて要求された当事者系再審査手数料の一部を返還することができる。

第312条 申し立て

(a)申し立て要件 米国特許法第311条に基づく申し立ては以下の場合にのみ考慮される。

 (1)米国特許法第311条の規定に基づき長官が定めた手数料を支払っている場合;

 (2)全ての実際の利害関係当事者を特定している場合;

 (3)書面でかつ詳細に、申し立て対象の各クレーム、各クレームに対する申し立ての理由、及び、各クレームに対する申し立ての理由をサポートする証拠を特定している場合:これには以下が含まれる--

  (A)申立人が申し立てのサポートの依拠とする特許及び刊行物のコピー;及び

  (B)申立人が専門家意見に依拠する場合は、証拠及び意見をサポートする供述宣誓書または宣言書;

 (4)申し立てが、長官が規則により要求する他の情報を提供している場合;及び

 (5) 申立人が本条のパラグラフ(2),(3)及び(4)で要求される何らかの書面のコピーを、特許権者、または妥当な場合、指定された特許権者の代理人に対し提供している場合。

(b) 公衆の利用可能性-米国特許法第321条の規定に基づく申し立ての受領からできるだけ速やかに、長官は当該申し立てを公衆に利用可能としなければならない。

第313 条 特許商標庁長官による当事者系再審査命令

第312 条(a)に基づいて行われた決定において,特許商標庁長官が,特許の何れかのクレームに影響を及ぼす,特許性に関する実質的で新たな疑問が提起されたと認定したときは,その決定には,当該疑問を解決するための,その特許に関する当事者系再審査の命令を含めなければならない。当該命令には,第314 条に従って行われる当事者系再審査に係る本案についての特許商標庁による最初の指令を添付することができる。

第313条申し立てに対する予備反論

IPRが米国特許法第311条の規定に基づき申し立てられた場合、特許権者は、長官が指定した期間内に、当該申し立ては本章の用件を満たさないためIPRを開始すべきでないという反論理由を記載した予備反論を提出する権利を有する。

第314 条 当事者系再審査手続の処理

(a) 全般

本条に別段の定めがあるときを除き,再審査は,最初の審査に関して第132 条及び第133条の規定に基づいて設定されている手続に従って行われるものとする。この章に基づく当事者系再審査手続においては,特許所有者は,その特許についての補正及び新規クレームを提案することを許可されるものとするが,ただし,特許に係るクレームの範囲を拡大する補正クレーム又は新規クレームの提案は許可されない。

(b) 応答

(1) 当事者系再審査請求書を除き,特許所有者又は第三者請求人の何れかが提出した書類は,相手方当事者に送達されるものとする。特許商標庁は更に第三者請求人に対し,当事者系再審査手続の対象である特許に関して特許商標庁が特許所有者に送付した通信の写しを送付しなければならない。

(2) 特許所有者が特許商標庁からの本案に関する指令に対して回答を提出する度に,第三者請求人は,特許商標庁の指令又は特許所有者のそれに対する回答によって提起された疑問について,1 回に限り意見書を提出する機会が与えられるものとする。ただし,意見書が特許所有者による回答の送達日から30 日以内に特許商標庁によって受領されることを条件とする。

(c) 特別に迅速な処理

特許商標庁長官が正当な理由によって別段の定めをしたときを除き,本条に基づく当事者系再審査手続の全ては,特許審判インターフェアレンス部への審判請求を含め,特許商標庁において特に迅速に処理されるものとする。

第314条IPRの開始

 (a)基準-長官は、長官が申し立てにおいて米国特許法第311条の規定に基づき提出された情報及び第313条の規定に基づき提出された反論に基づき示された情報が、申立人が少なくとも一つの争点となっているクレームにおいて優勢(prevail)であるという合理的見込みがあることを示さない限り、IPRの開始を認めない。

(b)タイミング-長官は、米国特許法第311条の規定により提出された申し立てに従って本章の規定に基づき、以下の事項の3月以内にIPRを開始するか否かを決定しなければならない。

 (1)米国特許法第313条の規定に基づく申し立てに対する予備反論の受領、または、

 (2)当該予備反論が提出されなかった場合、予備反論の提出可能日の最終日

(c)通知-長官は申立人及び特許権者に書面にて、サブセクション(a)に係る長官の決定を通知し、当該通知を公衆にできるだけ早く公開する。当該通知は申し立て開始日を含むものとする。

(d)不服申し立ての禁止-長官によるIPRを開始するか否かの本章に基づく決定は、最終的であり、不服を申し立てることができない。

第315 条 不服申立

(a) 特許所有者

この章に基づく当事者系再審査手続の当事者である特許所有者は,

(1) 特許の原クレーム又は提案された補正クレーム若しくは新規クレームの特許性についての不利な決定に関し,第134 条の規定に基づいて審判請求をすること及び第141 条から第144 条までの規定に基づいて上訴をすることができ,また

(2) (b)に基づいて第三者請求人が行う不服申立の当事者となることができる。

(b) 第三者請求人

第三者請求人は,

(1) 特許の原クレーム又は提案された補正クレーム若しくは新規クレームの特許性についての有利な最終決定に関し,第134 条の規定に基づいて審判請求をすること及び第141 条から第144 条までの規定に基づいて上訴をすることができ,また

(2) (c)に従うことを条件として,特許所有者が第134 条又は第141 条から第144 条までの規定に基づいて行う不服申立についての当事者となることができる。

(c) 民事訴訟

第三者請求人による当事者系再審査請求の結果,第313 条に基づく命令が出された場合は,当該第三者請求人は,有効であり,特許性があると最終的に決定されたクレームの無効を,後日,その全部又は一部が合衆国法典第28 巻第1338 条に基づいて生じる民事訴訟において,当該第三者請求人が当事者系再審査手続において提起した又は提起することが可能であった理由に基づいて主張することは禁じられる。本項は,当事者系再審査手続の時点で,第

三者請求人及び特許商標庁が入手することができず,新たに発見された先行技術に基づいて無効を主張することを妨げない。

315条 他の手続または訴訟との関係

(a)侵害者の民事訴訟

 (1)民事訴訟により制限されるIPR- IPR申し立て日前に、申し立て人または利害関係のある実際の当事者(real party)が特許のクレームの有効性について争う民事訴訟を提起している場合、IPRは開始することができない。

 (2) 民事訴訟の中断-申立人または利害関係のある実際の当事者が、申立人がIPRを提出する日以降に特許のクレームの有効性を争う民事訴訟を提起した場合、当該民事訴訟は以下に述べる場合まで自動的に中断される--

  (A)特許権者が裁判所に中断の解除を求めた場合;

 (B) 特許権者が、申立人または実際の利害関係人が特許を侵害する事を理由に、民事訴訟を提起、または、反訴を提起した場合

  (C)申立人または実際の利害関係人が、裁判所に民事訴訟を棄却するよう求めた場合。

 (3)反訴の対応-特許クレームの有効性を争う反訴は、このサブセクションにおいて、特許クレームの有効性を争う民事訴訟を構成しない

(b)特許権者の訴訟-手続(proceeding)を要求する申し立てが、申立人、実際の利害関係人または申立人の利害関係人が、特許権侵害訴訟を提起した日から1年を超えて提出された場合、IPRは開始されない。前文において規定された時期的制限は(c)に規定する共同要求に対しては適用されない。

(c)共同-長官がIPRを開始した場合、長官は自身の裁量において、米国特許法第313条に基づく予備反論を受領した後または当該予備反論の提出期限を過ぎた後に、ある者が米国特許法第311条に基づく申し立てを適切に提出したIPRに当事者として加わることができる。

(d)複数の手続-米国特許法第135条(a)(由来(冒認)手続derivation proceedings)、251条(再発行)及び252条(再発行の効力)、第30章(査定系再審査)に関わらず、本章に基づくIPR継続中において、特許に関する他の手続または事件が特許庁に存在する場合、長官は、IPRまたは他の手続、或いは事件を進める方法(これには、事件または手続の中断、移送、併合または終了が含まれる)を決定することができる。

(e)禁反言

 (1)特許庁に対する手続-米国特許法第318条(a)(審判部の決定)の規定に基づく最終書面決定をもたらす、ある特許のクレームに対して本章に基づき提出されたIPRの申立人、または実際の利害関係人もしくは申立人の利害関係人は、特許庁に対し、申立人が既にIPR手続で主張し、または、合理的に主張し得た何らかの理由に基づいて、当該クレームに関する手続を要求または維持することができない。

 (2)民事訴訟及び他の手続-米国特許法第328条(a)(審判部の決定)の規定に基づく最終書面決定をもたらす、ある特許のクレームに対して本章に基づき提出されたIPRの申立人、または実際の利害関係人もしくは申立人の利害関係人は、米国法典第28巻1338条に基づき全体的もしくは部分的に提起された民事訴訟、または、1930年関税法第337条に基づくITCにおける手続のどちらかにおいて、当該クレームが、申立人がIPR手続において既に主張しまたは合理的に主張し得たであろう何らかの理由によって無効であるとの主張することができない。

第316 条 特許性,不特許性及びクレーム抹消の証明書

(a) 全般

この章に基づく当事者系再審査手続において審判請求期間が満了したとき,又は審判請求手続が終結したときは,特許商標庁長官は,特許を受けることができないと最終的に決定した特許のクレームを抹消し,特許を受けることができると決定した特許のクレームを確認し,また,特許を受けることができると決定した,提案された補正クレーム又は新規クレームを特許に編入する旨の証明書を発行し,かつ,公告しなければならない。

(b) 補正クレーム又は新規クレーム

当事者系再審査手続の結果,特許を受けることができると決定され,特許に編入された,提案された補正クレーム又は新規クレームは,(a)の規定に基づく証明書の発行前に,当該の提案された補正クレーム又は新規クレームによって特許されている物を合衆国において生産,購入若しくは使用した者,若しくは合衆国に輸入した者,又はそのための実質的準備をした者の権利に関しては,再発行特許について第252 条に規定されている効力と同じ効力を有するものとする。

第316条 IPRの処理

(a)規則--長官は以下のとおり規則を定めることができる。--

 (1) 本章に基づく手続書類はすべて一般に公開するものと定める。ただし、封印する意図を持って提出された申し立てまたは書類に関しては、封印の意向が示されていれば、封印扱いにし、この意向に対する判断の結果は見送られる。

 (2) 第314条(a)のサブセクション(a)および(b)に基づく審査を開始するのに十分な理由を提示するための基準を示す。

  (3) 申立書の提出後に補足情報を提出するための手続を定める。

 (4) 本章に基づくIPRと、本法に基づく他の手続に対する当該レビューの関係とを規定および管理する。

 (5)関連する証拠のディスカバリに関する基準及び手続を規定する規則。ただし、当該でディスカバリは以下に限られる。

  (A)宣誓供述書または宣言書を提出する証人の宣誓証言(deposition);及び

  (B)その他、司法手続上必要なもの

 (6) ディスカバリ、プロセスの悪用、またはその他手続の不正使用により、不要な遅延または不要な手続費用の増加を引き起こした場合に対する制裁措置を規定する。

 (7) 機密情報の交換および提出を管理する保護命令を下す。

 (8) IPR開始後に第313条に基づく申し立て書に対して特許権者が応答書を提出することを定め、宣誓供述書または宣言書、追加の事実証拠および特許権者が当該応答書を支持するものとして依拠する専門家の意見と共に、当該応答書を提出するよう特許権者に対して要求する。

 (9) 特許権者がサブセクション(d)に基づき特許を補正して、対象クレームを削除するか妥当な数の代替クレーム案を提案できるようにするための基準および手続を示し、かつサブセクション(d)に基づきなされた補正を支持するものとして特許権者が提出したすべての情報が、当該特許の審査履歴の一部として確実に一般公開されるよう定める。

 (10) いずれかの当事者に手続の一部として口頭審理を受ける権利を与える。

 (11) 長官が本章に基づくIPRについての開始を通知した日から1年以内に、IPRにおける最終決定を発行するよう要求する。ただし、長官は、正当な理由が示されれば、この1年の期間をさらに6ヶ月まで延長することができ、また、第315条(c)に基づく共同申し立ての場合は本パラグラフに記載の期間を調節することができる。

  (12) 第315条(c)に基づく共同申し立ての期間を設定する。

 (13) 長官が定めた期間内に少なくとも1回、意見書を提出する機会を申立人に与える。

(b) 考慮事項-本条に基づく規則を定めるにあたって、長官は、各規則が経済に及ぼす影響、特許制度の整合性、特許庁の効率的な運営、および特許庁が本章に基づき行う手続が適時に完了し得るか、を考慮するものとする。

 (c)Patent Trial and Appeal Board (PTAB)は第6章に従い、本章に基づき開始された各IPRを実施する。

(d)特許の補正

 (1)概説-本章に基づき開始されたIPRの間、特許権者は1回の特許補正の申し立てを以下の一または複数の方法で提出することができる。

  (A)申し立てられた特許クレームをキャンセルする

  (B)各申し立てられたクレームについて、合理的な数の代替クレームを提案する

 (2)追加の申し立て-補正のための追加申し立ては、米国特許法第317条(調停)に基づく手続の調停を実質的に促進するために申立人及び特許権者双方が共同で要求した場合、または、長官が規定し規則に基づき許される場合に、認められる。

 (3)クレームの範囲-本章に基づく補正は、クレームの範囲を拡大してはならず、新規事項を追加してはならない。

(e)証拠の基準-本章に基づき開始されたIPRにおいて、申立人は、証拠の優越preponderance of the evidenceに基づき非特許性の主張を証明する義務を負う。

第317 条 当事者系再審査に関する禁止

(a) 再審査命令

この章の如何なる規定にも拘らず,第313 条に基づいて特許に関する当事者系再審査命令が一旦出された後では,第三者請求人及びその関係人の何れも,特許商標庁長官から許可を得た場合を除き,当事者系再審査証明書が第316 条に基づいて発行され,公告されるまでは,特許に関するその後の当事者系再審査請求をすることができない。

(b) 最終決定

その全部又は一部が合衆国法典第28 巻第1338 条に基づいて生じた民事訴訟において,一方の当事者に対して,当該人が争う特許クレームの無効を証明する義務を果たさなかったとの最終決定が既に記録されている場合,又は第三者請求人が開始した当事者系再審査手続における最終決定がその特許に係る原クレーム又は提案された補正クレーム若しくは新規クレームの特許性を認めるものであった場合は,この章の他の如何なる規定にも拘らず,その後,当該当事者及びその関係人の何れも,当該当事者又はその関係人がその民事訴訟又は当事者系再審査において提起した又は提起することが可能であった争点を根拠として,その特許クレームに関する当事者系再審査を請求することができず,また,前記争点を根拠として当該当事者又はその関係人が請求する当事者系再審査は,その後,特許商標庁により維持されないものとする。本項は,当事者系再審査の時点において第三者請求人及び特許商標庁が入手することができず,新たに発見された先行技術を基にして行う無効の主張を妨げるものではない。

第317条 調停

(a)概説-本章に基づき開始されたIPRは、終了要求提出前にUSPTOが手続上のメリットを決定していない場合に限り、申立人と特許権者との共同要求により、申し立て人に関して終了する。IPRが本章に基づき申立人に関して終了した場合、当該申し立て人がIPRを開始したことに基づき、米国特許法第315条(e)に基づく禁反言は、申立人に対し、または、利害関係のある実際の当事者若しくは申立人の利害関係人に対し、生じない。IPRにおいて申立人が残っていない場合、USPTOはIPRを終了させるか、または、米国特許法第318条(a)の規定に基づき、最終の書面による決定へと進めることができる。

(b) 書面による契約-本条に基づくIPRの終結に関連して、またはIPRの終結を予期して、特許権者と申立人との間で交わされた契約または合意(契約または合意において言及された付随契約事項もすべて含む)は、書面によるものとし、両当事者間においてIPRを打ち切る前に、上記契約または合意の真正な写しを特許庁に提出する。当該手続の当事者が要求すれば、上記契約または合意は事業機密情報として扱われ、関連特許書類とは別に保管される。また、連邦政府機関が書面で要求した場合のみ、または正当な理由を示した者にのみ、開示されるものとする。

 

第318 条 訴訟の停止

第313 条に基づいて特許に関する当事者系再審査の命令が出された後では,特許所有者は,係属している訴訟であって,当事者系再審査命令の対象である特許のクレームに関する特許性の問題を含んでいるものについて,その中断を受けることができる。ただし,訴訟が係属している裁判所が,司法上の利益に役立たないと決定した場合は,この限りでない。

第318条 Boardの決定

(a)最終の書面による決定-IPRが開示され本章に基づき棄却されなかった場合、PTABは、申し立てにより争われたクレーム及び米国特許法第316条(d)(クレームの補正)により追加された新たなクレームの特許性に関し最終の書面による決定を発行するものとする。

(b)証明書-PTABが、(a)に基づき最終の書面による決定を発行し、かつ、控訴期限が過ぎた場合、または控訴できなくなった場合、長官は最終的に特許できないと決定されたクレームをキャンセルする証明書を発行及び刊行し、特許性のあるクレームを確認し、証明書の運用により、特許性有りと決定された新規または補正されたクレームを当該特許に組み込む。

(c)中用権-本章に基づきIPRにて特許性有りと決定され、特許に組み込まれた提案補正または新規クレームは、(b)の証明書の発行前に、提案補正クレームまたは新規クレームにより特許された物を米国内で使用、製造若しくは購入し、または米国内に輸入する者、或いは、実質的その準備をしている者の権利に関し、再発行特許についての米国特許法第252条に規定されたのと同様の効果を有する。

(d)レビューの期間-USPTOは各IPRに関し、IPRの開始と最終の書面による決定の発行との間の期間データを公衆に利用可能としなければならない。

 

第319条控訴

米国特許法第318条(a)の規定に基づくPTABの最終の書面による決定に不服のある当事者は、米国特許法第141条(CAFCへの控訴)~144条(控訴に関する決定)の規定に従い、決定に対し控訴することができる。IPRに対する当事者は当該控訴に対する当事者となる権利を有する。

(第3回へ続く)

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