相続時精算課税制度の利用と問題点 - 親子・家族間トラブル - 専門家プロファイル

芦川 京之助
横浜リーガルハート司法書士事務所 司法書士
神奈川県
司法書士

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村田 英幸
村田 英幸
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加藤 俊夫
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閲覧数順 2017年02月20日更新

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相続時精算課税制度の利用と問題点

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司法書士の芦川京之助でございます。

相続時精算課税制度の利用と問題点について、ご説明いたします。

相続時精算課税制度(親子間贈与)

相続時精算課税制度(親子間贈与)は、
20歳以上の子が、65歳以上の親から受ける贈与について適用され、親の相続時に相続税で精算します。
ところが、相続時精算課税とはいっても、親の生前に贈与しますので、相続ではなく、贈与の扱いとなります。
この場合の特別控除額は、2,500万円で、2,500万円までが非課税(控除額)です。
この金額を超える場合は、超える部分について、税率が一律20%かかります。

遺留分との関係

被相続人が親で、法定相続人が子である場合、子には遺留分があります。
民法では、一定範囲の法定相続人(被相続人の兄弟姉妹を除く)に対して、 一定割合の相続分を保証しています。
この一定割合の保証された相続分のことを遺留分といいます。
 
被相続人が親で、法定相続人が子である場合、子には、遺産全体の2分の1が保証され、遺留分があるということになります。

遺留分を計算するときの財産の計算

被相続人の遺産の価額(プラスの遺産からマイナスの遺産を引いた価額)に、子の遺留分の割合(2分の1)を乗じた金額が、実際の遺留分の価額になります。
 
プラスの遺産の価額は、次の合計額です。
1 被相続人が亡くなっ時点における財産の価額
2 遺贈、贈与した財産の価額
 
贈与については、原則、相続開始前の1年間にしたものに限られます。
ただし、1年以上前のものであっても、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与した場合には、遺留分算定の基礎になるプラスの遺産の価額に算入されます。

遺留分の侵害について

遺留分を侵害された法定相続人である子(遺留分権利者)は、遺贈・贈与を受けた者に対して、遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)をすることができ、自分の遺留分に相当するもの、価額を返還するよう請求することができます。

相続時精算課税制度の利用と問題点

被相続人が親で、その法定相続人が子である場合、遺留分との関係が問題となります。

相続時精算課税制度の利用が可能な場合  

・子が一人である場合
・だれも文句を言う人がいない。
・プラスの遺産がたくさんあり、その一部を親から子に贈与する場合

他の兄弟姉妹の遺留分を侵害しない程度の贈与であれば、遺留分の規定に反しないし、遺留分減殺請求を受けることもない。

相続時精算課税制度の利用が困難な場合  

・兄弟姉妹が数人いる場合、プラスの遺産が少ない場合

特に、プラスの遺産は、現金・貯金がほとんどなく、自宅の不動産1か所の場合には、自宅の不動産1か所が、子の一人に贈与されると、他の子の遺留分を侵害することになる。
 
遺留分の規定では、贈与について、原則、相続開始前の1年間にしたものに限られます。
ただし、1年以上前のものであっても、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与した場合には、遺留分算定の基礎になるプラスの遺産の価額に算入されます。
 
したがって、自宅の不動産1か所しかないものを、子の一人が贈与を受けた場合には、遺留分減殺請求の対象となるといってよいでしょう。
このことは、公正証書などによる遺言の遺贈の場合にも同じことがいえます。


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