- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
8月9日17日料理基礎講座にて
帆立のクネル、アメリケンヌソース添え
先月帆立のテリーヌがうまく固まらなかったチームがあったので、今月のアミューズで再度やり直しをしました。同じではつまらないので、今回は少しスタイルをかえて。
同じレシピで帆立のテリーヌのファルスを作り、クネルに取って塩ゆでします。アメリケンヌソースをかけてグラチネしました。ふわっとしたクネルに、旨味たっぷりのソースはとてもよく合います。
アペリティフは新生姜からジンジャーエールのもとを作り、お酒で割ったもの。
コート・ド・プロヴァンスのロゼで割ると、とてもきれいなピンク色の飲み物になりました、
ぴりぴりして、一気に体温が上がるような感じがします。そうでした、生姜は体を温める素材でした・・。
レモン汁の酸でピンクに発色した生姜シロップも、ロゼワインも同じピンク色!
さて前菜はタブレです。
タブレtabouleとはもともとはレバノン発祥の料理で、クスクス粒にトマトや玉ねぎ、ミントやレモン汁を混ぜたサラダのこと。パリにはたくさんのレバノン料理屋があり、どこのお店にもタブレはあります。第一次世界大戦中にフランスは連合国の密約によりレバノンを領有、1946年の独立まで支配が続いていたことが背景にあるようです。
しかし今となってはフランスに定着した家庭料理の一つであり、スーパーのお惣菜コーナーやシャルキュトリーには必ずあるといっても過言ではないサラダの一つです。びっくりする事に缶詰や、水と野菜を混ぜたら出来上がりの箱入りの半製品さえ売られているので、フランス人も大好きなのでしょう。
ミントの葉とレモン汁という組み合わせに、最初は私もびっくりしましたが、3回目にはクセになります。フランスに行くと必ず1回は食べたい味の一つです。
作り方はずっと前にビゴさんの実家(ル・マン近く)に寄せていただいたとき、ビゴさんのお姉さん夫婦に教わったもの。お二人は引退前は二人でお惣菜屋さんを経営されていたので、プロ中のプロ。朝ご飯の片付けが終わるとすぐにお昼の仕込みが始まるので、いろいろなものをかぶりつきで教わりました。といっても「何々を何グラム」などというものではなくて超ざっくりなので(家庭で作るように)、帰国してすぐに再現しました。
残念なのは、8月の市販のミントはすでに弱々しくなっていることです。ミントがもっと強い5月6月あたりに、ぱーんとパンチのあるミントの香りで食べたいものです。
さて次は冷製のスープ
スペイン発祥のガスパチョです。
夏の涼味として、もちろんフランスでも。トマトや玉ねぎ、きゅうりなどたくさんの野菜を一晩マリネにして、フードプロセッサーにかけ、漉します。
美しい色・・・とはちょっと言いがたいのですが、複雑にいろいろな味がして、爽快になれる味です。
続きはまた明日!
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