- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
米粉講座「抹茶のバウムクーヘン仕立て」
米粉でバウムクーヘンを作るのは確か2回目。一回目はフライパンを使ったプレーンのもの。
今回は抹茶風味で、かつ大きく焼いて積み上げる方法でバウムクーヘンにします。
抹茶と米粉とバウムクーヘン
もう9年以上も米粉のお菓子の開発はしてきていますし、特段問題がある組み合わせにも思えません。
とても気軽に試作を始めたのですが、なかなかに手間取りました。
もったりと喉につまるような食感に焼けてしまうのです。
どうして?
落ち着いて考えてみると、米粉も抹茶もともに水分をよく吸う素材です。かつグルテンがなく、マジパンベースなので、しっとりが行き過ぎて、詰まり気味に焼けてしまうのでしょう。
理由に気がつけば、あとは何度か試作をして、ふんわりいくように調整しました。でもこの季節に、薄く平に伸ばすのは、ちょっと大変です。
あと1ヶ月後にすればよかった・・、とも思いますが、今更そういうわけにも行きません。
抹茶は丸久小山園の「千木の白」
お菓子に使う抹茶は、飲んでおいしいところより少しだけ下げたほうがよい場合があります。お菓子の甘みは足りないなら砂糖でいくらでも足せますが、抹茶の苦みは足せないからです。ただしお菓子によって、ダイレクトに味がでるときはやはりある程度よいもののほうがいいときもあり、どれが合うかはやってみないと分かりません。
今回はけっこう強いマジパンの風味に負け気味なので「五十鈴」にしようと買いに行くと、いつものお茶屋さんのおじさんが
「あ、在庫がない。仕方ないから、千木の白を五十鈴の値段にしといてあげるわ」
というわけで、ちょっと得をしてしまいました。
レムケとリューベッカのマジパンで作り比べてみました。
1日目はとても寒いのにリューベッカを選択してしまい、はあはあ言いながらバターを柔らかくするはめに。私のはタイマーを書け忘れたのでちょっと焼過ぎたらしく、しっとりはしているもののがっしり気味。2日目は温かく、かつ柔らかいレムケ。問題はありませんが、もう少し詰まっていたほうがよりよさそう。
両方やってみての私の結論は
「温かい日にリューベッカ。寒い日ならレムケ」
が、しっとりなのに、ふわっと焼けておいしそうです。
なかなかに難しいものです。
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