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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月26日更新

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部下をダメにする上司の言動とは!?社内会話の意外なツボ(5)

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  1. 心と体・医療健康
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(続き)・・上司、部下の関係をさらに複雑にしている要素として、派遣社員やパートタイマーなど「非正規労働者」の存在があります。近年の厳しい経済事情を反映して、人件費を抑制するなどの名目で正社員の数を減らし、非正規雇用を増やす傾向が産業界全般で明らかです。その結果、企業では非正規労働者の割合が顕著に増え、女性ばかりでなく家計を支える男性であっても非正規労働者であるケースが珍しくありません。もはや非正規労働者は、企業を支える一翼を担う存在となってきました。

 

そのような非正規労働者はこれまで、正社員に比べて給与は安い半面、課せられる責任やノルマは比較的軽いのが一般的でした。つまり労働市場に於いては、正社員による労働力の不足を補うバッファー的な意味合いがあったのです。ところがリストラの進行により正社員の数が減るに従って、彼ら非正規労働者に対しても企業側から過大な期待がかけられ、厳しいノルマが課されるようになりました。それでいて正社員とは異なり、業績をあげても給与が目立って増えることは殆んどありません。

 

その結果、非正規労働者にとっては、一生懸命に働いても給与は上がらず、上司や会社側から正当に評価されないなど、上層部への不満や正社員との間の不公平感を抱きがちです。そもそも正社員との間では、労働時間や働くモチベーションなどの点で根本的な「価値観」の相違があり、一緒の職場で働いていても仕事に対しては「同床異夢」の感覚をもっているケースが目立ちます。そのような非正規労働者を部下にもつ正社員の上司が増えていますが、多くはその管理に苦労しています。

 

例えば非正規労働者の中でもベテランの職員の中には、解雇への危機感から自己研鑽に余念がなく、並みの正社員よりもずっと能力があり結果を出している人が少なくありません。そういう有能な非正規労働者に対しては、上司や会社側は過大な期待やノルマを課してしまいがちですが、彼らにしてみると、正社員よりも厳しい労務環境下でノルマを押し付けられてもいい迷惑だ、会社の都合でこき使われている、などとの印象をもち、不信感を募らせるのです。

 

また特に主婦など女性の非正規労働者の多くは、仕事だけでなく家庭やプライベートも同じように大切だ、と感じています。子供の世話や家事にも時間を割かなければならず、習い事や趣味もおろそかにしたくありません。そのように長年にわたり仕事とプライベートを両立してきたのに、今さら会社側から正社員並みに働け、数字を上げろと言われても、自分だけは巻きこまれたくないというのが正直なところです。かといって家計が厳しくなる状況では、おいそれと仕事を辞めるわけにもいきません。

 

そのように正社員とは異なる境遇や価値観を持っている非正規労働者を部下に多数抱える若い上司が増えてきていますが、そのような両者の相違点に思いが至らず、正社員と同じように一律に扱ってしまい、トラブルを起こす上司が後を絶ちません。一方では、彼らの経験や持ち味を上手く引き出し、活気あふれるチームを作り業績を上げている上司もいます。その差はひとえに上司が、非正規労働者たちとどのように有効なコミュニケーションを取っているかにかかっているのです・・(続く)

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