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茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月16日更新

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部下をダメにする上司の言動とは!?社内会話の意外なツボ(15)

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  1. 心と体・医療健康
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(続き)・・上司が部下に対して何か仕事の依頼をする際には、ミスの回避や業務効率の向上のためにも適切な指示を出したいものです。ところが上司によっては「これ、適当にやっておいて・・」とか「そこのところ、上手くやって・・」などと、あいまいな指示や依頼をする人が少なくありません。このような指示は日本固有のいわゆる「あうんの呼吸」の精神からもたらされるものと考えられますが、このようなファジーな指示を受けた部下はどのように感じ、仕事にはどのような影響が出るのでしょうか。

 

部下が「適当に」とか「上手く」などといった表現の指示を受けると、自分の経験や価値判断の範囲内で「適当に、上手く」仕事を処理しようとします。ところが上司が想定している「適当に、上手く」と、部下が想定している「適当に、上手く」が一致することはあり得ません。そのために部下の出した結果が上司の期待していた結果と大きく異なった場合、上司が「これくらい分かっていると思ったのに・・」と失望する一方で、部下は「今頃そんなこと言われても・・」と反発し、相互不信が発生するのです。

 

例えば上司が「このレポートは明日が締め切りだ。適当に作っといて」と部下に頼んだとします。翌日レポートを部下から受け取った上司は「締切りには遅れるし内容は不充分だし、全然ダメだ!」と部下をこき下ろしました。何故このような結果を招いたのでしょうか。実は、部下が「大雑把なレポートを明日中に作ればよい」と考えたのに対し、上司としては「取引先が納得するようなレポートを明朝一番に提出して欲しかった」のです。すなわち「適当に、上手く」の定義が上司と部下では異なっていた、という訳です。

 

このようなあいまいで様々な解釈ができるような指示や依頼は、社内や部内の諸作業にミスマッチや無駄、判断の遅れを生じ、業務効率が損なわれます。それだけでなく、顧客や取引先など外部との情報共有に支障が生まれ、対外的な信用や業績にも影響してしまいます。さらに社員の間でも「言った」「言わない」などのミスコミュニケーションが多発し、互いに疑心暗鬼となって職場の雰囲気が悪化するばかりか、ストレスの蓄積からメンタル不調に陥る社員も続出しかねません。

 

そのような情報のミスマッチを避け、業務を滞りなく進めるためには、上司は部下に対しバカ丁寧なくらいに詳しい内容の指示を出す必要があります。一見、「何でそこまで説明しなければならないのか」と感じるかも知れませんが、説明不足からくるトラブルや時間のロスに比べれば、しっかり説明した方が結果的に効率的なのです。最近の若い社員は詳しい説明を受けないと不安に感じやすく、また現代の業務は一昔前に比べてより複雑で専門的、ニッチなものになっているためです。

 

例えば先ほどの例では、上司は「このレポートは簡潔ながら取引先に対してインパクトのあるものにしたい。特に〇〇に重点を置いてほしい。明日の午前10時頃までに提出してもらいたい。やってくれるだろうか?」などと、できるだけ具体的な指示内容を伝えます。それによって部下は完成までの時系列や作業工程をピンポイントでイメージでき、もし難しいと感じた場合には、「明日の10時は難しいけど、昼の12時までならば大丈夫です」などと、上司に対して折衷案を申し出ることも可能になるのです・・(続く)

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