寄与侵害の適用要件(第1回) - 特許 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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寄与侵害の適用要件(第1回)

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寄与侵害の適用要件

~侵害誘発に対する主体的要件とマーキングトロールの出現~ (第1回)

SEB S.A., et al.,
Plaintiff/ Counterclaim Defendant-Cross Appellant,
v.
Montgomery Ward & Co., Inc., et al.,
Defendant/ Counterclaimant-Appellant.

河野特許事務所 2010年7月18日 執筆者:弁理士 河野 英仁


1.概要
 米国特許法第271条(b)は寄与侵害について規定している。

米国特許法第271条(b)
積極的に特許侵害を誘発した者は,侵害者としての責めを負うものとする*1

 同条による寄与侵害が認められるためには、主体的要件として被疑侵害者が、自身の行為により特許侵害を誘発することを「知っていた」または「知っていたはず」であることが必要とされる。この主体的要件は、2006年DSU事件*2において、CAFC大法廷が判示した。

 そして、当該要件を満たすためには、被疑侵害者が対象となる特許を認識していたことを立証する必要がある。DSU事件においてはこれ以上の判示事項はなく、どの程度の特許の認識があった場合に、寄与侵害が成立するか否か明確ではなかった。

 本事件においては、被疑侵害者は外国で製造したイ号製品を米国の小売業者へ販売した。小売業者は直接侵害で、被疑侵害者は寄与侵害で訴えられた。被疑侵害者が現実に特許を認識していたか否かは不明であった。

 しかしながら、外国で原告製品を模造したこと、模造した事実を、調査を行った米国弁護士に隠していたこと等の証拠から、CAFCは、被疑侵害者が、原告が特許を有しているかもしれないというリスクを意図的に無視したと判断し、寄与侵害を認めた。

                                                   (第2回へ続く)

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