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森 久美子
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伊藤 誠
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閲覧数順 2016年12月10日更新

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<速報>年金二重課税問題、最高裁で逆転勝訴!

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発表 実務に役立つ判例紹介

昨日6日、最高裁第三小法廷で注目の判決が、納税者勝訴判決を得た。

亡くなった旦那さんの年金保険を受け取っていた老婦に対する課税事件で、

相続税で課税された保険金受給権にもかかわらず、受け取った年金にも

所得税が課せられていた、という事件である。

最高裁は、次のように判示し、課税の取り消しを認めたのである。

 

所得税法9条1項は、その柱書きにおいて「次に掲げる所得については、

所得税を課さない。」と規定し、その15号において「相続、遺贈又は

個人からの贈与により取得するもの(略)」を掲げている。同項柱書きの

規定によれば、同号にいう「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得

するもの」とは、相続等により取得又は取得したものとみなされる財産

そのものを指すのではなく、当該財産の取得によりその者に帰属する所得を

指すものと解される。そして、当該財産の取得によりその者に帰属する

所得とは、当該財産の取得の時における価額に相当する経済的価値に

ほかならず、これは相続税又は贈与税の課税対象となるものであるから、

同号の趣旨は、相続税又は贈与税の課税対象となる経済的価値に対して

所得税を課さないこととして、同一の経済的価値に対する相続税又は

贈与税と所得税との二重課税を排除したものであると解される。

 

これらの年金の各支給額のうち上記現在価値に相当する部分は、相続税の

課税対象となる経済的価値と同一のものということができ、所得税法9条

1項15号により所得税の課税対象とならないものというべきである。

 

所得税法207条所定の生命保険契約等に基づく年金の支払をする者は、

当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かに

かかわらず、その支払いの際、その年金について同法208条所定の金額を

徴収し、これを所得税として国に王府する義務を負うものと解するのが

相当である。

したがって、B生命が本件年金についてした同条所定の金額の徴収は適法

であるから、上告人が所得税の申告等の手続において上記徴収金額を

算出所得税額から控除し又はその全部若しくは一部の還付を受けることは

許されるものである。

 

つまり、相続税法の課税対象となっている経済的利益である年金受給権は

相続税で課税されている場合には所得税の課税対象にはならないから、

保険会社が天引きした年金の源泉税の還付請求権を行使できるよ、

と判示したのである。

 

この判決の影響は甚大であろう。

年金の確定申告において、相続税申告の依頼を受けていなかった税理士が、

申告する年金が、すでに相続税の対象になっていた年金か否かを判断

することは不可能に近く、税務署でも困難であることは容易に想定できる。

相続による還付請求の際には、相続税申告書のコピーを添付する等の

制度措置が必要であるところですね。

 

さらには、この判決を受けて、本件と同様に二重課税を受けていた納税者に

対する救済をどうするのか、非常に苦慮するところです。

この点は、政治判断が求められるところですが、福岡高裁で逆転敗訴

したことから、更正の請求をためらった税理士も多かったのではないか、

と推察されます。

いずれにしても更正の請求が必要になるところですが、後発的理由として

認められるとしても、知った日の翌日から起算して2カ月内ですから、

9月6日までに更正の請求をしなければ、還付を受けることができないことに

なりますよね。

税理士による情報発信に対する専門家責任の在り方が強く問われることに

なりはいないか、非常に心配ですね。

 

さらには、時効の問題もあります。

5年で絶対的消滅時効によって法律上の権利が完全に失われておりますので、

今日の時点で17年7月分以降の年金に対する源泉税までしか還付請求

できないんですよね。この点も政治判断が求められるところです。

消えた年金に対する時効分の給付と同様、時効成立以前の二重課税に

対しても還付を認めるのか、菅首相の早急な明言が必要です。

 

菅さん、よろしく頼みますよ!

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