退去理由No.1は? - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

中村 嘉宏
株式会社イー・エム・ピー 代表取締役
東京都
宅地建物取引主任者

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対象:不動産投資・物件管理

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退去理由No.1は?

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賃貸経営…大家さんになったら…
           ・・・2010年1月22日 EMPメルマガより・・・


1月も終わりに近づき、
今年も賃貸のオンシーズンに入りました。

これから3月までは、一年で最も
賃貸市場が活発化する時期です。

大手の賃貸仲介専門会社などは、
年間売上のほぼ半分を
この時期に確保します。

逆に大家さんの立場で言えば、
この時期に空室が埋まらなければ
大変なことになるわけです。


賃貸契約が解約になれば、
リフォーム代などの出費に加え
空室期間による収入減もあり、
大家さんにとっては痛手です。

(以前はリフォーム代を敷金で、
 空室期間の収入減は礼金で補えたのですが、
 国交省のガイドラインにより
 敷金はほぼ全額返還、礼金は取れても1ヶ月という市況ですから、
 不良入居者の退去や建替えを考えている大家さん以外は、
 入居者の退去は大家さんにとってほとんどメリットがありません。)


昨年末にアットホーム(株)が発表した
賃貸ユーザー対象のアンケート調査があります。

それによると、
独身者の転居理由として4人に一人(23.5%)が
「契約更新」を挙げ、
項目の中で最も多い解約理由となっています。

(以下、
 「就職・転職」18・3%、
 「転勤」13.0%、
 「独立」12.2%の順。

 1年前の前回調査では
 「就職・転職」(28.3%)、
 「独立」(24.5%)
 「契約更新」(17.6%)
 となっていました。)

また、前回4.7%の人があげた
「通勤・通学時間の短縮」は、
今回の調査では0という結果でした。


確かに、弊社の管理物件でも
「契約更新」を退去理由に挙げる入居者は
非常に多くいらっしゃいます。

「契約更新」を退去理由とする裏には、
真の理由として
住まいや家賃への不満があるのでしょうが、
「更新」が一つのきっかけになっていることは確かのようです。

以前は
引越し費用や契約の初期費用や手間を考えれば、
更新料を支払っても更新した方が「得」だったと思いますが、
今は初期費用や家賃が下がっているため、
金銭的にも転居したほうが得になっているケースが
多くなっているのも事実です。


昨年は
「更新料」の正当性を問う裁判が話題になりましたが、
今後は入居者引きとめのために
大家さん側から積極的に更新料を無くす動きが出るかもしれません。

実際、更新を機に「退去」の申出があった
弊社のサブリース物件では、
更新料を免除することによって退去を撤回させたケースもあります。


長期的な収益確保の視点にたてば、
入居者をつなぎとめるために、
更新後の賃料を下げる、更新料を免除する、契約期間を4年ないし5年に延ばす、
契約期間中滞納が一度もなければ更新料を免除する特約をつける
など、入居者に譲歩した形での工夫も必要だと思います。



       株式会社イー・エム・ピー
       代表取締役 中村嘉宏:談




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