人間が家の中で生活している以上、呼吸し、火を使いますので、どうしても空気が汚れます。
また、空気が滞留すると、湿度が上昇し、ダニが発生したり、結露の原因となったり、またハウスダストが除去出来ず、不健康な住宅になってしまいます。ホルムアルデヒドその他有害物質も無視出来ません。
気密性の悪い隙間だらけの家でしたら、全く気にも止めない換気ですが、気密性の高い住宅ですと、やはり計画的に換気してやる事が重要になります。人間一人に必要な換気量は30m3/hですから4人家族では120m3/h必要になります。
高気密住宅では隙間風が殆ど期待できませんから、全てを換気扇に頼る事になります。それでは、どの様な大きさの換気扇かといいますと、トイレ用の150mmのパイプファン一つでOKなのです。金額は大体1万円前後、消費電力は5W前後ですから、一月間回しっぱなしにしていても、100円かかりません。これはローコストです。
ただ、トイレの様に狭い空間で運転していても、給気孔が無ければ効率良く換気してくれません。また、給気孔があってもトイレの外壁に設けられた給気孔だと、ショートサーキットを起こして、家全体の換気をしてくれません。トイレのドアにガラリをつけるとか、別な工夫が必要になります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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「●エコノミーなエコロジー」のコラム
換気 2(2007/06/09 21:06)