- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
だんだん聞いているのが苦痛になり、数十分もすると眠気が襲ってくる有り様でした。
はて?なぜこの人の話し方はこんなにわかりにくく、おまけにつまらないのか?(失礼ながら、そんなことを考えるきっかけになりました)
その理由は、「話し方のプロ」による「伝わる話の原則」の中にありました。
特に、「難しい話は例えろ」という原則に反してはいけません。
例え話がなければ、話し手の真意は聞き手には伝わらないのです。
そのことを示すための、これまた具体例をご紹介しましょう。
【“日本の借金”というテーマでの用例】
●悪い例××
「日本の借金は膨大に膨れ上がり大変な財政難です。大幅な赤字が続いています。このままでは大変なことになります」
●やや悪い例×
「日本の借金は853兆円。一世帯あたりの負担額にすると、1936万円、国民一人当たりでは673万円にもなります。大変な金額です」
(※最初の文よりは、具体的な数値化がされた分、深刻さは伝わってくるようになったが、それでもまだピンとこない)
●良い例 ○
「日本の財政を家庭に例えると、400万円の年収しかないのに、毎年800万円も使って、家のローン残高が8000万円という状況です」
どうでしょう? 身近なことから簡単な例をあげると、グッとわかりやすく伝わるようになったでしょう?
想いを伝えるには、まず「伝える方」を工夫することが大切です。
どんなに熱く語っても、非論理的で難解な話は相手の心に届かないのです。