地価下落と金融機関の融資姿勢 - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

中村 嘉宏
株式会社イー・エム・ピー 代表取締役
東京都
宅地建物取引主任者

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対象:不動産投資・物件管理

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地価下落と金融機関の融資姿勢

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これからの不動産市況
            ・・・EMPメルマガ 2009年9月18号より・・・


昨日、決済を終え
事務所に戻った午後3時から3時間ほどの間に、
同じ銀行の違う支店3店から
立て続けに融資先紹介依頼の電話が入りました。

(うち1店は、6時過ぎに
 飛び込みでいらっしゃいました。)

すでにお取引のある銀行ですので、
担当者がいることを告げお引取り願うのですが、
それにしても
融資先開拓の激しさには驚かせられます。


その銀行の担当者からは、
「半期決算の9月までは積極的に貸します」
と言われていたので
融資姿勢自体に驚きはないものの、
月末近くなって一層拍車がかかっているようです。


昨日、基準地価が発表されました。

昨年比で全国平均▲4.4%。
東京圏の商業地にいたっては▲8.9%の落ち込み。

昨年9月のリーマンショックを挟んでいますから、
予想通りといえば予想通りです。

実際の都心の商業ビルなどは
取引価格で
ピークより2-3割は下がっていると思います。


このような時期、常識的には
金融機関の融資姿勢は厳しくなります。

ある都銀では、実需の住宅ローンさえ
絞っているところもあります。

一方で、上記の銀行のように
「他の金融機関が融資を絞っているときが残高を伸ばすチャンス」
と見て、
積極姿勢を打ち出しているところもあります。

金利優遇キャンペーンを打ち出して
案件を集めている金融機関もあります。


ほとんど横睨みでしか戦略を決めない
と思われている金融業界も、
独自の判断で動くようになっています。


弊社の会員の方々にはご紹介しましたが、
ある都下の1億数千万円のRC物件。

私が出した評価より数千万安い物件でしたが、
ほぼ一週間で売買が成立しました。

この時期に評価しても数千万円安いわけですから、
正直、相当安かったと思います。

ただ、評価の額では売れない。
やっぱりこの時期は、
安い価格でしか売れないわけです。

人が様子見を決め込んで
買いを控えている時ですから、
「逆張り」の投資方法なのですが
そこが物件を仕入れるコツです。

人が買いだしたら、
「もう買えない」と思ったほうが良い。

そして、金融機関が積極的なうちに
買ったほうがいい。

(現金を持っている人は別です。
 金融機関が消極的な時期に買ったほうがいい。
 さらに競争相手が減り、買い叩けます。)


今年の1-3月は、
皆買いたくても融資が受けられず買えなかったのは
記憶に新しいと思います。


「景気は底を打った」とアナウンスされ、
それで積極策に転じている金融機関もあるかもしれませんが、
景気は早ければ
年内にも2番底をつけるでしょう。


そのときでも、
積極的に融資してくれる金融機関があればよいのですが・・。


         株式会社イー・エム・ピー
         代表取締役 中村嘉宏:談





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