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ビッグカメラ創業会長、不適切会計処理で引責辞任

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雑感
20日18時5分トムソンロイター、ネット記事はこう報じた。

ビッグカメラは20日、不動産証券化に伴う会計処理の見直しなどによる
過年度決算の訂正を発表した。
同時に新井隆二代表取締役会長が責任を取り辞任し相談役に就任すると発表した。

同社は08年12月25日に過年度決算を訂正することを発表し、
訂正数値について精査してきた。

2006年8月期から2008年8月期までの決算を訂正。
2008年8月期の連結当期損益は、これまで41億1200万円の黒字としていたが、
16億6200万円の赤字となった。
1月16日に発表した概算の21億4100万円の赤字よりも赤字幅は縮小した。



この件とは別件で、ビッグカメラ新井会長には次のような記事もある。

家電量販大手のビッグカメラが虚偽内容の有価証券報告書などを基に
公募増資したとされる問題で、証券取引等監視委員会は31日、
不正な増資の際に持ち株を売却したとして、金融商品取引法に基づき
同社の新井隆二会長(62)に約1億2000万円の課徴金納付命令を出すよう
金融庁長官に勧告する方針を固めた。
虚偽記載に絡み企業トップへの命令が勧告されるのは初めて。
課徴金額も個人としては過去最高額となる。
(KYODO NEWS 1月31日記事)



不動産証券化に伴う時価主義に基づく会計処理を恣意的に行い、
会社の利益を過大に見せかけ、その間に公募増資を行いつつ、
株価を吊り上げた上で、自己の持ち株を売却して
不正な利益を得ていたということであろう。

これって、村上さんの「聞いちゃった」と同系統の不正では?

村上さんとの違いは、村上さんはインサイダー情報に基づいて、
他人が知らない間に巨利を貪ったものであり、
新井さんの場合は、何も知らない投資家に出資させ、
結果的に株価暴落分を損させたわけですよね。

さらに悪質なような気がしてならない。


なぜこんなことができるのか。

会計処理の不安定性に他ならない。

特に時価主義を中心とする客観性のない情報を利益の源泉とすることは
危険極まりないと言わざるを得ない。

私は法政大学大学院時代には時価論を研究しておりましたが、
時価には検証可能な客観性がないんですね。
これを正しい数値であることを公的に担保するものは、
公認会計士監査の質を向上させる以外にないと思います。

しかし、わが国の公認会計士のファイナンス分野における
レベルの低さは如何ともし難く、(税理士は言うまでもありませんが…)
会社が計算してきた時価の検証を自社開発のソフトで行っている
ところは皆無ではないかと思います。

理論値として計算された時価を時価とするのであれば、
検証可能かもしれないが、わが国の会計慣行には馴染まないであろう。

時価主義会計を本当の意味で基準化するのであれば、
ファイナンス分野での日本公認会計士協会の活躍がもっと
期待できるはずであろうが、どれだけのものが
自分でモデリングして検証できるのであろうか。

自分でも、大学院時代に苦手にしていた分野であるが、
私が勉強した15年前の理論は、今では既に通用しない世界ですから、
最先端の理論を常に取り入れて頂けなければ、
世界の金融市場、株式市場に、堂々たる根拠を示しえないであろう。

アメリカ型金融経済が崩壊しつつあることの背景には、
根拠を示しきれなかった時価主義の恣意性も含まれているのであろう。

今回のビッグカメラの記事にしても、恣意的な会計処理を見抜けない
会計士が通してしまったからこそ、
何も知らない投資家に被害を与えることになる。

プロフェッショナルの矜持を持ち、その責任を全うすべきなのは、
税理士だけではないことは自明のことであろう。

会計分野については、税理士も専門家の端くれであるが、公認会計士こそが
会計分野の最高峰の国家資格のはずであろう。

その責任は、公認会計士法が規定する、受託責任だけでよいのか。
公認会計士しか、何も知らない投資家を保護できるものはいないのだ。

プロフェッショナルの矜持と責任を自覚して頂きたいものである。

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追悼、手塚太郎君(2012/04/05 10:04)