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IFRS 国際会計基準で企業経営はこう変わる

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雑感 書評
今日は、先日書き込みました国際会計基準の適用を考える上で、
是非読んで頂きたい本を紹介します。

「IFRS 国際会計基準で企業経営はこう変わる」
高浦英夫監修 PwC Japan IFRS プロジェクト室編
(東洋経済新報社、2009年1月)

出たばかりの本ですが、タイミングよく金融庁がIFRSの任意適用を
2010年3月期に前倒しする旨の方針が明らかになりました。

この本は、国際会計基準の適用のマイナス面を踏まえて、
「IFRS適用をチャンスととらえる!
会計処理への影響にとどまらず、ビジネスを変える。」
という視点から書かれています。

本書がIFRSをチャンスと捉えようとするのには理由があります。
本書24ページ以下では
IFRSが世界で受け入れられてきた理由として、
・アメリカ主導の経済支配が終焉したこと、
・エンロン事件、ワールド込む事件などの相次ぐ不祥事により、
アメリカの会計制度・監査制度の信用が失墜したこと
・IFRSが原理原則を示すことによって、固有な風土や慣習をもった
人たちが同じ土俵に上がれるよう、協調や妥協による痛みわけをしながら
作った仕組であること
等を挙げている。

その結果として、EU域内の会計基準がIFRSに統合され、
アメリカもとうとうIFRSの適用に向けて舵を切ったのである。

そして、本書66ページは、IFRS適用の場合の関係者の役割を示す。

「それぞれの関係者は、IFRSの仕組みが効果的に機能するよう
自らのポジションを理解して役割を果たすことが求められる。

企業は、外部専門家の協力を得ながら適正な財務諸表を作成する。
最終的には監査人の監査意見が必要なため、監査人に会計処理の
適正性を確認しながら財務諸表の作成を進めるという
コミュニケーションは不可欠である。
また大手の会計事務所や専門家によるセミナーや研修を受講するなど、
IFRSにかかわる人材育成も行うことになる。

さらに、同じ業種であれば同様の会計処理が行われることから、
同業他社とは、積極的な情報交換を行い、業界としてのあるべき
処理を企業は模索していくことになる。

一方、監査人や外部専門家は、大手の会計事務所が中心となって、
その役割を担っている。
大手の会計事務所では、グローバルベースでIFRSの専門家を
養成し、クライアントへのアドバイスを行っている。
グローバルな視点で統一した見解を構築し、統一したアドバイスを
行うことによって、世界レベルで一貫性をもたせるよう努めている。

欧州の各国規制当局は、財務諸表をレビューする必要があれば
改善指導を行っているが、レビューの質を上げるために、
つねに担当者のスキルアップ研修を行っている。
さらに企業との関係において、特定の会計処理を強要するのではなく、
時間をかけてIFRSへの理解を深めIFRSのもとでの
財務諸表の質を上げるよう指導している。」


企業の経理担当者だけではなく、専門家である税理士・会計士、
規制当局も弛まぬスキルアップが求められるのである。

会計士に関しては継続研修が義務付けられているが、税理士は
研修の努力義務しかなく、財務諸表の質の向上に繋がる研修は
皆無といってもいいかもしれない。
いくら中小相手とはいえ、IFRS適用は中小会社の会計に関する基準
にも影響を与えるのであるから、対岸の火事ではない。

また、規制当局に対するスキルアップの要求はさらに厳しいかもしれません。
わが国の官僚機構は、スペシャリストではなくゼネラリストを
育成することに主眼があるため、IFRS担当になったら、
そこから動けないことを意味しかねない。
金融庁採用の職員からスペシャリストを養成する努力を国にも求めていく
必要がありそうですね。


本書の結論は、第7章「IFRS適用をチャンスととらえる」
にあるわけです。
激変する企業環境に対応し、ルールの変化にも対応していくためには、
変化に対して柔軟に対応することである。
「ダーウィンは、最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が
生き延びるのでもない、唯一生き残るのは変化できる者である、
といったという。
ビジネスの世界も変わりはない。
環境の変化に柔軟に対応し、自らを変化させられる企業が生き残るのである。」
(本書221ページ)



具体的な会計処理の内容や、
リーマンショックの原因分析等を知りたい方は
本書をしっかり読んで頂くとして、
IFRS適用という黒船はもうすぐそこまで来ているわけです。

中小が対象の税理士といえども、その影響は大きいのです。

我々は変わらなければいけないのです。
そして、変わることが出来ると信じています。

って言ってると、どこかの国の演説みたいですが、
大きな変革の波に対応が迫られていることを自覚するべきなんですね。

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