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曽根 省吾
株式会社塗装職人 代表
神奈川県
一級塗装技能士

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対象:リフォーム・増改築

森 幸夫
森 幸夫
(代表)
木下 泰徳
(アップライフデザイナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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この外壁塗装の価格差ってなに?

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 外壁塗装の価格の差ってどこからくるの?

数社の業者さんに見積もりを取っても、どれも値段がバラバラ。

外壁塗装って業者さんによってそれほど値段が違うものなのでしょうか。

  

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せめて自分の家がほかの家と比べて、どの程度かかるものなのか、基準というものがあれば分かりやすいのですが、外壁塗装には定価となるものが存在しません。

では外壁塗装の価格の差はどこで生まれるのでしょうか?


外壁塗装の価格は、家の築年数や外壁の種類で変わります。

 

 ○築年数

築年数が経過した家は、比較的新しいアルミサッシが多く使われている家よりも、塗装する木部や鉄部などの箇所が多く時間も手間もそれだけ掛ります。


 

ひさしなどはトタンと木部で作られている家も多く、窓枠レールや戸袋、玄関扉なども木製の場合、築年数が経過している家ほど傷みも激しくそれだけ塗装の回数が増えたり、下地を整える下地調整作業も多く必要とします。




ヒント

価格の差がわかる動画。
 






外壁とは異なる色で仕上げるため、外壁との色分け作業が違えば、使用する道具や材料も変わってきます。

 


逆にアルミサッシが多い家は、木部や鉄部のような塗装をしなければならない個所も少なく安く済みます。


 

また傷みを通り越して腐食まで進んでしまえば大工による補修作業も必要になってきます。

 


家の形状も現在の建売り住宅のようなつくりよりも複雑な上、入り組んだりしている分、養生作業や塗装作業も複雑になります。

 


 

 ○外壁種類

外壁には塗りやすいものと塗りにくいものがあります。


塗りやすいものは塗装作業もスイスイ進みます。


作業量が少なく、塗装費用の主要になる人件費も安く抑えられてきます。



逆に塗りにくいものは仕事が進まず、塗りやすいものに比べて塗料消費量も3倍ほどかかるものもあり、当然塗装する時間も掛ります。


作業量が多いとそれだけ人件費も多く必要とします。

 



ヒント

  • 25缶(370㎏)の塗料を消費した屋根と外壁塗装。






ではなぜ外壁の種類でそこまで変わるのでしょうか?

 

塗り手間が大きく上下する外壁には次の3種類がよく取り上げられます。


 



 

  • ボンタイルの家は価格も安くなる傾向に。

 

外壁模様の凸凹がほとんどなくツルツルしてほぼ平面。塗料の吸い込みもないため次から次にローラーで塗れる。


塗料消費量もそれほど必要ない。


職人からすれば、とても塗りやすい外壁です。

 

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  • リシンはちょっと高くなるかも。

 

砂粒のような骨材というものを吹き付けているため、外壁表面はザラザラで塗料の吸い込みも激しい。


ローラー作業もスイスイと進まないので、職人からすれば結構苦労する外壁です。

 

 

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  • スタッコは塗料を一番多く消費し作業量も大きく高くなる傾向に。

 

リシンと同様吹き付け塗装で仕上げたもので、外壁模様の凸凹の高低差があり塗料の吸い込みも激しい。


ヘッドカットローラーで押さえつけない吹きっぱなしの種類はもっとも塗料消費量が多い。

 

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  • サイディングはシーリングの打ち替えで10~20万円プラス。
目地や窓周りのシーリング(コーキング)の打ち替えで、その分の費用だけプラスされる。

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 ○塗料種類

塗料の種類の違いによっての価格差はわずかです。


一見塗料の種類が違うと価格も大きく変わると思いがちですが、塗装業者からするとウレタンもシリコンも、実はそう大差がありません。


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変わっても家一軒分で、5万円以内でしょう。



ではなぜさまざまな業者さんのサイトでも、塗料の違いで価格が大きく違うのかといえば、それは現場使用からくる事実に基づいたものというよりも、業者都合によるものと考えていいでしょう。



ただしフッ素塗料や断熱塗料、光触媒塗料などは、それ自体特別な塗料のため、価格差は生じます。

 


外壁塗装の価格差は、実は塗料種類の違いよりも、築年数と外壁種類のほうが大きく影響するのです。

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