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「いらっしゃいませ。奥の方からお詰めになってお待ち下さい！」
この店は、福岡天神の岩田屋の裏にある「天ぷらのひらお」。
知る人ぞ知るカジュアルな天ぷら定食の超繁盛店です。
本店は福岡空港近くの道路沿いにあるドライブイン型のお店です。
私は、博多に仕事に行くと必ずこの天ぷらのひらおで食事をします。
その理由は、安くて美味いというのはもちろんなのですが、もうひとつとても大切なことに触れたいからなのです。
こ天ぷらのひらおが、昔から超有名な行列の絶えない店な理由は、今も言いましたが、その安さと美味さとスピード、そして付け合わせの塩辛が美味すぎること・・・これだと思われています。
もちろん、それは間違いはありません。
しかし、もうひとつ、真の繁盛店であるとても大切な理由がこの店にはあるのです。
それは、「いつも店がピカピカに磨き上げられている」ということです。
この店は、天ぷら専門店です。
なので、厨房では一日中大量の天ぷらを揚げ続けています。
当然ですが、店内には天ぷら油が含まれた空気が漂っています。
このように、油ものを扱っている店の最大の敵は、この油分を含んだ空気なのです。
マクドナルドでも、とんかつ新宿さぼてんでもそうでしたが、揚げ物を扱う店の一番の苦労は、壁や天井や機器、そしてエアコンなどにその油がまとわりつくことなのです。そのため、毎日毎日その油を拭き取るための清掃がとても大変なのです。
真の繁盛店では、その為の清掃を毎日必死でやっています。
だから、マクドナルドも、とんかつ新宿さぼてんも厨房機器は非常に綺麗なのです。
一方で、ダメダメなお店は、ここがいいかげんです。
揚げ物だけでなく、焼き肉屋さんや焼き鳥屋さんでもそれは同じ事です。
ダメダメな店は、客席にも油汚れが残っているのです。
しかし、この天ぷらのひらおの清掃レベルは、マクドナルドやとんかつ新宿さぼてんよりもはるかに高いのです。
特に、最も油で汚れるフライヤーの排気ダクトのカバーの拭き上げ、磨き上げのレベルは、むちゃくちゃ凄いのです。
マクドナルドでは、この排気ダクトのステンレスカバーは、「ヘアーライン」と言う髪の毛のような細かい筋が引かれた反射度の低い素材を使っています。ダスターで拭いてもその筋に合わせて拭けば、拭き上げのための汚れが目立たないからです。
ところが、天ぷらのひらおは、「鏡面仕上げ」のステンレスカバーを使っているのです。
これは、言葉は悪いですが、「正気の沙汰」ではありません。
だって、ただでさえ汚れやすい場所で、拭き上げも大変なのに、ふき跡や拭きムラが付きやすい「鏡面仕上げ」・・・つまり鏡のように顔が映るステンレスをこんな場所に使うなんて、あり得ないのです。
しかし、天ぷらのひらおは、この鏡面仕上げのステンレスダクトカバーを使い、それを毎日ピカピカにしているのです。いやはや、参りました。恐れ入りました。
そして、よく見ると、埃が付きやすい天井のエアコンの吹き出し口、同じく排気口や換気扇なども、埃ひとつ付いていないくらいピカピカなのです。これは、毎日きちんと清掃しているからにちがいありません。
ここまでするようなお店の料理が不味い訳がありません。
揚げ物を扱う店で、ここまで徹底的にクレンリネスをする姿勢が、味、価格、接客その他この店の全ての強みに繋がっているのでしょう。だからお客様がどんどん引きつけられるのです。
クレンリネスのレベルを見ると、その店の姿勢がわかります。
本当にお客様を大切にするお店は、徹底的にクレンリネスを行いそれに手を抜くことがありません。
私は、マクドナルドでそのことを厳しく指導され、それを行ってきた自負がありましたが、この天ぷらのひらおには、参りました。上には上がいるものですね。
ありがとうございます。目が覚めました。
今後、私が指導をさせて頂くお店には、この天ぷらのひらおのような徹底的なクレンリネス姿勢を更に厳しく伝えていきたいと思います。
よろしく！！
※天ぷらひらおのホームページはこちら
http://www.hirao-foods.net/
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