「ミーティングで、手を挙げて意見を言わないひとがいるときに、順番に当てていくと・・・みんな、自分の話すことばかり考えて、ひとの話を聴いていないんです・・・これでは、ミーティングの意味が無い・・・」
スタッフリーダーのAさんは、司会者として、参加者が『ひとの意見を聴きながら、かつ発言も出来る様になる』ために、手を挙げないひとを当てる良い方法はないか、と悩んでいました。彼女は、ミーティングで、スタッフ全員が発言できるように、全員を当てるように心がけているのですが、スタッフの方は、当てられるとわかると、もう上の空で自分の版が来たら、なんて発言しようか、とばかり考えているのです。
相談を受けた店長は、次のようにアドバイスをしました。
「右から順にとか、自分の番がわかりやすい当て方をすると、『話すことを考える余裕』を与えてしまうよね。でも、本来意見って、そんなに用意をしていなくても、何かは言えるものなの。『正解』ではなく『意見』だからね。でも、『正解』を言わないといけないと思っていると、ついつい『準備』をしちゃうんだよね。そんな時は、『考える余裕を与えず、聴かざるを得ない状態にすること』がポイントよ。」
店長が言うには、「考える余裕を与えず」さらに「ひとの意見を聴いていないと発言できないようにする」があるというのです。それは、『ランダム+ひとり前の意見について聴く』と言う方法なのです。
「はい、では、今の意見についてはどう思いましたか?じゃあ、Gさん、如何でしょう?」
なんだか、田原総一朗さんのような感じですが、この方法ですと、彼のような高度なスキルが無くても、「「参加者にひとの意見を聴きながら意見を述べさせる」ことができるのです。
整理をすると、この『ランダム+ひとり前の意見について聴く』は
1)誰かがテーマについて意見を言う
2)司会は「その意見について」参加者をランダムに当てて意見を求める
3)そして「なるほど」と受け止めて「では、あなたはどうですか?」と次のひとを当てる
司会がこの方法を使うと、だれも「自分の意見を話す準備時間」が取れません。ひとの意見を聴いておかなくては答えられないからです。ひとつのテーマについて、順番に発言を求められると、そのテーマについて考える時間が持てますが、「そのテーマに関連した発言」に対して意見を求められると、そうは行かなくなるのです。
これを繰り返しながら、ミーティングを進めていくのです。メインテーマに対してゼロから意見を求めるよりはずっと意見は出やすくなります。
ミーティング参加者が、元のテーマに基づいて、それぞれの意見を述べる方式では、消極的参加者が多い場合は活発な議論になりません。結論を出すときも、賛成反対の数で決めてしまうことになり、参加者の中にモヤモヤ感が残るのです。これでは、何か実行策が決まっても十分なエネルギーが注がれなくなります。
しかし、ひとりの意見に対して意見を求め、さらにそれに対する意見を求めていくと、意見が数珠つなぎになり、自然と議論の形になるのです。この方が、たとえ意見を言う回数が同じでも、議論への参加意識が高いのです。そして、その結果、賛成反対の結論を採ったとしても、自分の参加意識が高くなり、決定事項に対するエネルギーは、大きくなるのです。
司会者が、参加者の意見に対して「最期まで話を聴き」「否定をせずに受け止め」た上で、この方法で、発言をさせるようにすると、ミーティングへの参加意識は必ず上昇します。是非とも、試してみて下さいね。
では、明日は、「会議の効果的なまとめ方7ステップ」の4番目についてお話ししましょう。
また明日!
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