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閲覧数順 2016年12月08日更新

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上場株式等の譲渡損失の繰越控除と高齢者の社会保険料

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 前回は上場株式等の譲渡損失の繰越控除と国民健康保険料を取り上げましたが、今回は高齢者の社会保険料に対する影響を取り上げてみます。

 事例  過去3年間申告してきた上場株式等の譲渡損失の繰越 -200万円
     今年の株式売却代金                        500万円
     今年の株式売却代金のうちの取得価額            400万円
     今年の株式売却益                          100万円
     確定申告で相殺後の株式売却益                    0円

 「合計所得金額」に含まれる株式等に係る譲渡所得等の金額
  繰越損失控除前の金額=100万円

 「総所得金額等」に含まれる株式等に係る譲渡所得等の金額
  繰越損失控除後の金額=0円

・75歳以上の後期高齢者医療制度保険料

  後期高齢者医療制度保険料の所得割額の所得は「総所得金額等」なので、事例の場合はどの都道府県でも後期高齢者医療制度保険料が上がることはありません。

・65歳以上の介護保険料

  65歳以上の介護保険料の段階区分の所得は、ほとんどの市町村が「合計所得金額」ですので、事例の場合は介護保険料段階区分が上がる可能性があります。 (ただし、65歳以上の介護保険料の段階区分の判定方法の詳細はあくまでも各市町村が条例等で定めます。実際に皆さんが検討する際には、それぞれの市町村の介護保険料の段階区分の詳細を確認してください)

http://www.city.fukuoka.lg.jp/zaisei/zeisei/qa/FAQ4178_2.html (福岡市のHPより)

・70歳以上の医療費自己負担割合及び高額療養費の「現役並み所得者」

 課税所得(=総所得金額等-所得控除)が145万円以上であった場合には、「収入額」が高齢者単身の場合383万円以上、高齢者複数世帯の場合520万円以上の場合に現役並み所得となり自己負担割合が1割(来年4月以降の新規70歳からは74歳まで2割の予定)ではなく3割となりますが、その「収入額」は利益ではなく売却代金そのままです(事例では500万円が収入に加算されるので「現役並み所得者」となる)。また、現役並み所得者は一般より高額療養費の限度額も厳しくなります。

 このように、75歳以上の後期高齢者医療制度保険料、65歳以上の介護保険料、70歳以上の医療費自己負担割合を判定するものが、総所得金額等、合計所得金額、課税所得金額+収入金額とバラバラです。

 特定口座の源泉徴収有りでも申告した方が税務上は有利になる場合であっても、高齢者の場合は特に社会保障に対する影響を慎重に検討することをお勧めします。(一般口座や特定口座の源泉なしの場合は株式譲渡益があれば原則として申告が必要です)

その他の影響について参考

 住民税額
 →住民税上も所得税同様、株式譲渡損失の繰越控除が適用されるので、事例では売却益0で課税なし。

 税務上の扶養控除や配偶者控除の要件
 →「合計所得金額」なので、事例では繰越損失前の100万円が所得に加算され要件から外れる。

 なお、余談の繰り返しですが、将来的にマイナンバー(納税者番号)制度が普及確立すれば、所得、税、社会保障の関係は整理されすっきりしていくと考えます。(それが良いことか悪いことかは別にして)

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