新人店長は「メモ」をとってはいけない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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新人店長は「メモ」をとってはいけない

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「いま、大事な話をしていますからきちんとメモを取って下さい・・・」

経営者や上司の中には、このように部下に指示されている方がたくさんいます。この指示の目的は、「部下に伝えたい話の内容を記録させて理解させること」なのでしょう。しかし、現実にはそのメモの効果はほとんど無く、むしろ逆効果になっていると言うことを彼らは理解していません。

冒頭の指示は、ある会社の社長が実際に部下達に向けてされていたものです。私は、この社長に「部下にメモを取らせる目的」を尋ねました。すると社長は、
「彼らは人の話をちゃんと聴いていないんだよ。だからメモを取らせるんだよ。ちゃんと聴いておかないとメモは取れないからね。」と答えました。

多くの社長が勘違いしている所はここです。「話をちゃんと聴くようにさせる」・・・・聴いてもらえさえすれば、話は伝わり社員は行動し成果を出すと思っています。いやいやそれは、全く違います。

確かに社長や上司が部下の前で話をするのは、「自分の考えを伝える」ことです。しかし、それは目的ではありません。あくまで目的のためのプロセスに過ぎないのです。目的は、成果・業績を上げることです。その為に、社長は色々な話を社員に対して行うのです。でも、社員は聴いていない・・・・だから聴かせようとする。

一方、部下・店長はと言うと、社長や上司が自分の話をメモせよというのでメモをします。理解するかどうかと言う視点では無く、とにかく指示されたとおりメモをします。しかし、人の話を聴きながらメモを取るとどうなるか?実際にやってみればわかります。理解出来なくなりませんか?・・・話を聴き、ホワイトボードを見、スライドを見て要点を書き写そうとすると、その作業中、もう話は次に進んでいます。話に追いつこうと必死でメモを取ります。話の流れに対して微妙に遅れながらメモを取ります・・・・頭でしっかり理解する余裕は無くなるのです。大学の授業では無いので、プレゼンターは、聴講者がメモを取ることを前提にその時間を与えながら話を進めません。メモをせよと指示する社長も、メモを取る部下の姿を見て安心してしゃべりまくります(笑)

社長や上司の目的は「メモを取ること」ではなく「理解して行動し成果を出すこと」です。
店長であるあなたのミッションも「メモを取ること」ではなく「理解して行動し成果を出すこと」です。

さて、店長であるあなたは、社長や上司の話は理解出来ましたか?メモを見直しても理解は出来ません。メモはあくまでもメモ。要点に過ぎません。必死でメモっていると、メモのプロでは無い私たちは、要点を正確には掴めなくなるのです。そんなメモは読み返しても意味不明です。

たとえメモを取らなくても、社長の話を集中して聴いていれば、言いたいことがわかる様になります。全部理解出来ないときでも「何がわからないかはわかる」ので、質問をしやすくなります。

メモはきっと誰かが取っています。後で見せてもらいましょう!
あなたは、社長の話に集中して下さい!

 

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