5月18日、乙武さんは銀座の隠れ家イタリアンレストランに予約をして行きました。彼は生まれつき下半身がない障害をもっています。そのため、車椅子に乗って外出します。ビルの2階にあるレストラン側は、予約は受けましたが、車椅子とは知りませんでした。エレベーターのあるビルですが、歩道から入れるレストランのフロアーとは通じていません。
結局、レストランへの階段の前まで乙武さんは着きましたが、店内には運んでくれる人がいないために入店できませんでした。乙武さんが、この経緯を店名も含めてツイッターに書いたことで、大きな反響を呼ぶ話題になりました。トラブルの善悪は、現場にいたわけでもないので判りません。ただ、レストラン側は、お客さんを相手だけにどう転んでもよいことはありません。
ツイッター、フェースブック、ホームページ、掲示板などITメディアを利用すると、集客には威力を発揮します。同時に、トラブルが発生して悪評が立ちますと、お客さんを蹴散らす威力があります。開業していますと、この小さいと思ったトラブルが、火災のように燃え広がる様は怖いです。本物の火事と同じで、初期消火がほんとうに大事です。基本的に、トラブルとなりそうな出来事を甘く見ないこと。
開業する前からトラブルの発生を予測して、対応策を考えておくことです。現代のビジネスにおいて、お客さんからのクレームは掛け替えのない価値があります。その対応策は、経営者だけでなく、従業員にも徹底する必要があります。一つ対応を間違えますと、お客さんがまったく来ない事態も起きます。トラブルは甘く考えないことです。
【一言】
経営者の中にはトラブルのときに、自分は悪くないと言い張る人がいます。営業店を経営者していますと、トラブルの善悪が問題ではなく、他のお客さんにどんな風に思われるか、その風評が問題になります。トラブルで男を上げる経営者がいる反面、その後閉店に追い込まれる経営者もいます。トラブルを平面で見るより、上から立体に見る目を養ってください。
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