住宅ローン、変動から固定へ切替のタイミングは？

ハッピーハウスの真山(さのやま)です。

よくFPの本などで、
「変動金利で金利が上昇し始めたら長期で固定をするように」
とのアドバイスを見かけます。

「satolion」さんのご質問は、
変動金利をいつ固定金利に切り替えるのが良いかとのことですが、
ポイントは、変動金利と固定金利の金利差です。

例えば、今回の10年固定と変動金利で、金利差は、1.525%もあります。
一回あたりの金利変動は、0.25%以内で変動することが多いので、
その金利差を逆転するには、およそ7回の金利上昇が必要となります。

自分が思うには、ここ数年のタイミングで、連続7回も上がり続ける
ことはなく、結果としてそのまま変動金利の方が得であると
考えております。

また、現実的には、固定金利の金利は、変動金利よりも先行して動くので、
金利上昇局面において、変動金利を固定金利に切り替えると、
高い金利で固定することになります。
そのまま金利の下降局面に入った場合、切り替えができないため、
結果としてそのまま変動金利で借りたよりも損をしてしまう可能性が
高いと考えています。

よほど、特殊なことが起こらない限り、変動金利のままの方が
良いと考えています。

ただし、今後の金利上昇リスクをどうしても避けたいということであれば、
まさに今、その切り替えを行うのが良いと思います。
現在は歴史的な超低金利です。

「satolion」さんは、▲1.3%とかなり有利な金利優遇を受けています。
その金利優遇を活用して、金利の切り替えを検討するよりは、
なるべく早く繰上げ返済で返済するほうが、有利だと思います。

金利に関しては、いろいろな意見がありますので、
一つの意見として参考にして頂ければと思います。

satolionさんへ

はじめまして、個別相談専門のファイナンシャル・プランナーとして活動しています、渡辺と申します。

『ある程度の切り替えラインというものはあるのでしょうか?』につきまして、切り替えのラインというものは特にありません。

尚、ミックス型で住宅ローンを組んでいる場合、収入を鑑みながら毎月の返済額を調整していることがあります。

住宅ローンを組んで無理なく返済していくためには、ご主人様だけの収入の場合には、手取り月収金額に占める住宅ローンの負担割合につきまして、28%程度ということを以前にご説明していると思われます。

よって、切り替えラインを設定するのでしたら、住宅ローンの負担割合の28%を目安にしていただくとよろしいと考えます。
変動金利が更新毎に上昇していって固定金利分と合わせて、28%に近づいたら見直してはいかがでしょうか。

ただし、金利が上昇する局面では、固定金利が先行して上昇する傾向となりますので、切り替えのタイミングは想像しているよりも難しいかも知れません。

ご主人様ともよく話し合って、住宅ローンの切り替えを決定するようにしてください。

以上、ご参考にしていただけますと幸いです。
リアルビジョン 渡辺行雄