対象:投資相談
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数年前に夫が交通事故に遭い、損害賠償金として1億円以上のお金を受け取りました。
夫は寝たきりの状態(回復の可能性は低い)で、いまは自宅で24時間介護をしています。
この受け取った損害賠償金の預け先について悩んでいます。
収入は、障害年金等で年間1000万円程度あるため、日常の生活費や、介護費用は十分に足りており、自宅介護に必要なリフォームや機器の購入なども済ませているので、この1億円以上のお金は今後使う予定はまったくない性格のものです。
また、近々夫が正式に勤務先を退職となり、さらに退職金が数千万円入ってくる予定もあります。
本来なら、こうした完全な余裕資金は将来に備えて株式や投資信託で運用すべきところだと思いますが、主人が「絶対に元本が安全なもの以外には預けるな」と言っているため、本当は株や投資信託をしたいのですが、全て銀行貯金・国債などで運用しています。
ただ、最近は銀行の倒産なども心配になってきました。「絶対に元本を守る」という目的からすると、1000万円ずつ10数行の銀行に分ける必要があると思いますが、介護が忙しくて外出できる日も限られている状況なので、そんなにたくさんの取引の管理をする暇などありません。
国債も、日本と同じ格付けのアイスランドが危なくなったりしているようなので、あまりたくさんは買いたくありません。
そこで、円建ての「定額年金保険」に興味を持ちました。中身は円建て債権を中心に運用するものが多いようですし、安全な印象があります。仮に保険会社がつぶれてしまっても、ほぼ払い込んだお金の9割以上が保護機構で保障されるというのも大きいです。
お金を安全に守るための「置き場所」として使う価値があると思うのですが、主人に納得してもらうために、「専門家のかたから見た定額年金保険の安全性や分散先としての有効性」などを教えてください。
ミカエル777さん ( 東京都 / 女性 / 57歳 )
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払込相当額の9割ではありませんのでご注意を
はじめまして、ミカエル777様。アイスビィの植森宏昌です。
ご主人様、大変な状況なんですね。これからも金銭的な部分以外も含め御苦労がおありになるとは思いますが頑張って下さいね。
先ず、一部、勘違いされている部分がございますので記載させて頂きます。確かに仰る通り「定額個人年金」は受取時の年金額は加入時に確定しています。しかしながら、保険会社が破綻した場合、保護されているのは払込保険料相当額の9割では無く責任準備金の9割です。少し聞きなれない言葉で、ややこしい話ですが基本的には払込保険料相当額よりも少ないケースが多いと言えます。ここで言う「責任準備金」とは、生命保険会社が将来の保険金、年金、給付金等の支払に備え、保険料や運用収益などを財源として積み立てている準備金のことで、保険業法により積み立てが義務づけてられています。保険契約者から払い込まれる保険料は、預貯金と異なり、一部は保険金等のお支払や保険契約の維持管理費用等に充当され、その残額が責任準備金として積み立てられ、運用されることになりますので、一般的には、責任準備金の金額は払い込まれた保険料の合計額よりも少なくなります。また、保険金、年金等の90%が補償されるものではなく、個人変額年金保険に付されている年金原資保証額等についても、その90%が補償されるものではありません。ご注意くださいね。
以上の観点から、やはり安全で安定した会社に預けるのが良いのかな・と言えますね。最終的には、信頼できるFPなりを決め、相談しながら分散するのが1番良いかと思います。
回答専門家
- 植森 宏昌
- (大阪府 / ファイナンシャルプランナー)
- 有限会社アイスビィ 代表取締役
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ご自身に合った最適な住宅ローンとは?
目的に適った運用を
ミカエル777様、はじめまして。
ファイナンシャルプランナー(IFA)の森本直人と申します。
ご相談の件、この1億円以上のお金は、ご主人の24時間介護に充てるための資金と考えられます。
また、ご主人の「絶対に元本が安全なもの以外には預けるな」とのご意向がありますので、株式や投資信託などの金融商品で運用することはできません。
預け先としては、やはり、銀行預金が最有力候補です。
「絶対に元本を守る」という目的があり、あちこちの銀行に預けるのが難しければ、利息のつかない普通預金に預ける方法もあります。
「無利息、要求払い、決済サービスを提供できること」という3要件を満たす決済用普通預金であれば、1千万円という上限はなく、預金保険制度により、全額保護の対象です。
ちなみに、生保商品は、保険会社が破綻すると、生命保険契約保護機構により、責任準備金の9割のみが保護されます。払い込んだ保険料の9割ではありませんので、ご注意ください。
保険商品で、相続税対策というアイデアも確かにありますが、今の介護をさらに充実させ、ご自身の負担も少なくなるような方向で、計画的に有効に使用することも考えましょう。
相続財産をいくら残す必要があるのか等を考慮しながら、目的に適った運用方法を選択されることをおすすめします。
回答専門家
- 森本 直人
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 森本FP事務所 代表
オフィスは千代田区内。働き盛りの皆さんの資産形成をお手伝い
お金はあくまでライフプランを実現する手段。決してお金を目的化しないというポリシーを貫いております。そのポリシーのもと、お客様の将来の夢、目標に合わせた資産運用コンサルティングを行います。会社帰りや土日など、ご都合のよい日にお越しください。
相続税法24条「定期金に関する権利」
ミカエル777さん
こんにちは、FP兼税理士の大黒崇徳です。
相続対策を重視されるということでしたら、生命保険を利用した節税も一考かと思います。
相続税法24条「定期金に関する権利の評価」というものがあります。
これは、定期金(年金)の残存期間に応じて評価割合を定めているもので、受取期間が長ければ長いほど評価割合が下がる仕組みになっています。
このスキームは富裕層の方に『安心安全な節税方法』として人気のある方法です。
ただし、契約者や受取人を誰にするか、契約方法など細かい部分の決め方、また相続財産全体からみたアドバイスなども必要かと思いますので、もし、具体的にお知りになりたい場合は、訪問させていただきますので、ご連絡下さい。(税金の相談は法律上、税理士しかできません)
info@tstyle-jp.com
もし、ご不明な点がありましたら遠慮なくご連絡下さい。
回答専門家
- 大黒たかのり
- (東京都 / 税理士)
- 大手町会計事務所 代表税理士
資産運用と節税のことならお任せ下さい。運用会社出身の税理士。
今の運用に満足ですか。今の税金の支払に満足ですか。今の相続対策に満足ですか。不安な時代だからこそ、確かな情報と信頼できる相談相手が必要です。運用も節税もすべてオンリーワンのオーダーメイド。土日早朝深夜も対応する身近なパートナー。
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ファイナンシャルプランナー
-
払い込んだお金の9割ではありません
ミカエル777さん、はじめまして。
株式会社くらしと家計のサポートセンターです。
ご主人のこと、お見舞い申し上げます。
定額個人年金はおっしゃるように受け取る年金額は加入時に確定していますし、受け取る前に亡くなった場合は払込金額相当分は戻ってくるリスクの少ない商品と言えるでしょう。
しかし保険会社が破たんした場合に守られているのは払い込んだお金の9割ではなく、あくまでも将来支払うために積み立てておく責任準備金の9割です。
一般的には、責任準備金の金額は払い込まれた保険料の合計額よりも少なくなります。
そういう意味ではしっかりとした保険会社を選んだほうがいいでしょう。
ミカエル777さんの場合はお金の安全な置き場所を考えるのも大切ですが、相続税の対策も考えておいたほうがいいかと思われます。
損害賠償金は非課税ですので、これ自体には税金はかかりませんが、いったん受け取った後は相続税の対象となります。
相続財産は5000万円+法定相続人×1000万円までは相続税はかかりません。
また、さらに保険であれば500万円×法定相続人までは非課税となります。
ご自宅やその他の財産も合わせて考えてみましょう。
相続財産が基礎控除額を超えている場合は相続対策が必要かと思われます。
保険だけでなく、他にも対策がありますので、事前に備えておくことで、支払う相続税を抑えることもできます。
詳細は個別にご相談されるといいでしょうね。
株式会社くらしと家計のサポートセンター
http://www.fpwes.com/
吉野 充巨
ファイナンシャルプランナー
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定額年金と国債の比較及び他の商品紹介
ミカエル777 様
初めまして。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。
定額年金でも、生命保険会社の運用は株式や債券を基盤としたもので、ミカエル777様が記載されたとおり、払い込んだお金の9割以上が換えると書かれている通り、絶対の元本保証ではありません。
むしろ、日本国債のリスクは極めて低いもので、日本国が破産する場合は。、経済自体が破壊されるため、当然のことながら保険もまた破綻の可能性を占めています。
アイスランドの場合は銀行の破綻で、国債のデフォルトではありません。また、アイスランドの借入が国のGDPの十倍という異常な借入から発生したものです。現在の金融危機の状態では、質への逃避から資金は先進国の国債に流れ込んでいます。日本国債への資金の流入もこれと同様です。
従いまして、私は元本割れの無い商品として、日本国債をお勧めできます。
金利動向に連動する個人向け国債10年変動をお勧めします。今後金利が上昇した場合には、長期金利-0.8%の利子率で連動いたします。
格付けの件ですが、現在世界的に格付け会社がつけた評価に対して疑問が提起されています。このため、各国で格付けの評価方法や格付け会社のコンプライアンス等を規制する法律を制定する動きが強まっています。現在は過去の格付けが信用できない状態といっても良いと思います。
従いまして、日本国債とアイルランドの銀行債の格付けが同等と付いていても、同じとはいえないものと考えます。
補足
なお、元本割れの無い定期預金として下記を、元本割れリスクの低い商品(過去10年元本が割れたものはありません、過去にマイカルが倒産した際に一部のMMFで元本割れが生じました。)として円のMMFをお勧めします。
ネットバンクの定期預金(都市銀行より金利が高めです)
ネットバンクも預金保険機構に加入していますので、元金1,000万円とその利息分は保証されています。そして、1年定期は金利の動向に比較的追随していますから、1年満期のものをお勧めします。
円のMMFは公社債投資信託の1種で短期金融商品(中期国債やCPなど)で運用しているため、元本割れリスクがとても低い公社債投資信託です。投資信託は信託銀行の特別勘定として別管理されますので、販売会社・運用会社・信託銀行が倒産しても資産は保全されます。
但し、購入後1月経つとペナルティーなしで解約できます。緊急の貯めの資金としては普通預金より利回りが良いので、定期預金と組み合わせて使うと便利です。
なお、実績利回りの商品で運用会社で利回りが異なりますから、定期との金利差をご確認ください。
下記に一覧表が提供されています。(MMFは一番下にあります)
http://markets.nikkei.co.jp/plan/ratelist.aspx
ミカエル777さん
相続税対策について
2008/11/30 13:01詳細なご回答をいただきまして、本当にありがとうございます。
羽田野先生にご指摘いただいたように、実は一番心配しているのは相続税金対策で、年金保険は「分散先」という意味も大事ですが、むしろ「税金対策」として利用できないか、ということを考えていました。
自分なりに調べてみまして、500万円×人数が非課税になることや、年金保険が満期となって主人が年金を受け取っている途中で主人に万が一のことがあったら、「年金を受け取る権利」を相続するかたちをとることで、さらに相続税が安くできるという話もネットで読みました。
ただ、「相続税を安くするために契約したい」とは、頑固で縁起を重んじる主人にはなかなか言えないものですから、「大事なお金を減らさないための分散先」として、専門家の先生がたからお墨付きをもらえれば、主人を説得しやすいと思ったのです(笑)。
ですので、吉野先生にご回答いただいたように、私も心の底では銀行や保険会社の倒産や(最大手を選ぶつもりですし)、ましてや日本国債がだめになってしまうとは思っていませんが、主人を説得するための方便として、「国も銀行も倒産が心配。だから、定額年金保険を利用して、貯金・国債・年金保険で3分の1ずつ位にわけておきましょう。あんまりなじみがないけど、専門家の先生方も定額年金保険はリスクが高いものじゃないと言っていますよ」と言いたかったのです。
ちょっと複雑な話になってしまって申し訳ありませんが、こういう観点から利用する分には、潰れにくそうな保険会社の定額年金保険は比較的安全で相続対策にも役立つ商品、と考えていいのでしょうか?
ミカエル777さん (東京都/57歳/女性)
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