対象:住宅設計・構造
佐藤 靖生
建築家
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筋交いについて
dark5210さま、初めまして
佐藤靖生建築研究室と申します。
ご質問を読ませていただき、イメージしたことを(簡単ですが)イラストに
示しましたので、ご参考にしてください。
基本的に筋交いの斜材や柱などの構造材以外は利用が可能のスペース
ですが、金物などもあり狭いことが多いなどの制約があります。
多くはイラストのように三角形、逆三角など斜め部分が多くなり
建具の形の制約もありますね。
ご注意点は耐力壁を筋交いだけでは無く、壁に構造用合板などを貼って
併用している場合は、穴を開ける事で弱くなります。今回のご質問の
文面からするとパネル併用は無さそうですが、ご確認くださいね。
扉は斜材に合わせて変形にする必要も無く、普通の矩形の建具をつけて
扉を開けると、中が三角形の部分が見えるなどの工夫も出来ます。
(基本的には筋交いを避けるので、開口部は小さくなります)
また
設計内容の変更を提案された事がどんな理由か、相談されると良いでしょう。
たとえば
○工事の作業がやりづらいので、変更依頼をしたのか?
○それとも耐力壁として有効では無い為か?
いずれにしても色々な対応方法はありますので、ご相談などされれば
耐震性能と使いやすさの解決策は有ろうかと思います。
見当違いなど有りましたら、ご容赦ください。佐藤靖生より
補足
こんにちは、重複いたしますが、技術的には問題がないと思われます。
内容は前後しますが、箇条書きにて整理させていただきます。
○確認申請の関係で耐力壁(筋交い)の位置は変更しないことが得策です。変更したことで「検査済証」が受けられないなど問題があります。
変更は出来ますが申請上の手続きが面倒なので、その分の手数料が設計料として追加になることが考えられます。
○私の想像のイラストで示した「緑色」の部分は「パネルと併用」しない場合は空間として利用が可能です。
○初めのご相談内容の文面から、耐力壁は筋交い(斜材などの材料)で考えられていると思いましたが、パネルなどの面材と併用しているようにも感じられます。パネルを使う場合は「面」で支えるので穴を開けると「耐震性能」が下がりますが、昔ながらの斜材による「筋交い」は極端な話として筋交いを切るなどの材料を「痛める」意外は融通が利きます。
○耐震性能の「技術的」には筋交いによる「軸組み」とパネルなどの併用で難しい事はありません。
私の考えでは開口(建具などの収納)の為に耐力壁が取れない場合は
↓
その場所を軸組み+パネル(構造用合板)併用で補強する。
↓
それでも耐力壁が不足するなら、他の場所に耐力壁を追加する。
この場合は申請と異なる事と、壁の配置バランスなどの注意が必要です。
細かい状況が分かりませんが「技術的な問題」が他の問題かを整理して対応されることをお勧めします。
専門家との折衝は大変な事と、心中お察し致します。通常は設計者はお客様の代弁者なのですが、多くは下請けなどで強い立場が取れない場合がございます。
安直には言えませんが、けして無理なお話とは思えませんので応援いたします。
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この回答の相談
階段下の空間を物入れにする為、その空間の下半分は廊下側から上半分は階段横の洗面室部分から物の出し入れが出来るようそれぞれ扉をつける予定で設計平面図が書かれておりました。
しかし耐力壁… [続きを読む]
dark5210さん (兵庫県/34歳/男性)
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