対象:住宅設計・構造
近々住宅を建築します。 親戚の工務店に依頼済みで、ほぼ計画も決まっており、長期優良住宅で建築します。
ローンは地元の銀行の予定だったのですが、フラット35Sの金利が下がりお得になったとの情報を得て、検討してみようかという事になったのですが、そんな矢先に親戚が倒れ、入院してしまいました。
退院まで1~2カ月はかかるようで、とにかく出てくるまでは計画ストップです。
着工の延期は全く問題ないのですが、相談できる者がいなくて困っております。
フラット35Sには金利タイプのAとBとがあり、Aの方が金利優遇も良くお得なようですが、耐震等級3が条件とありました。
たしか親戚の説明では耐震等級2でしたので、この場合、どのくらいの追加工事が発生するものなのでしょうか?
プランもお見せせず、適当な質問で申し訳なく思っておりますが、ザックリで結構ですので、教えて頂けると助かります。
ちなみに、和室が3帖サイズの吹抜けになっており、玄関に1帖サイズの庇があるのと、2帖サイズのインナ-バルコニーがありますが、ほぼ総2階の家で42坪です。
入院中なので相談も出来ず、あまりにも費用がかかるなら現行のままでBプランでも良いかと思っておりますが、それほど追加にならないならAプランでいきたいと思ってます。
ご回答よろしくお願い致します
nonkyonkouさん ( 滋賀県 / 男性 / 38歳 )
回答:1件
中舎 重之
建築家
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滋賀県での耐震住宅
耐震等級2を耐震等級3への変更した場合の追加工事の件で回答します。
建物の仕様を、屋根:軽い屋根(鋼板葺き)、外壁:窯業系サイデング(モルタル塗りは不可)
地盤:良好(軟弱地盤ではない) と仮定して、壁量を計算しました。
耐震等級2 耐震等級3 追加工事 費用(神奈川県)
2階 22カ所 26カ所 +4カ所 20万円
1階 38 44 +6 40
費用のプラスより、耐震性の高い住宅を建設する事が重要と考えます。
滋賀県での過去の大地震を列記します。
1662年、琵琶湖西岸地震(比良岳付近) M7.6 近々の地震と予想されています。
1819年、琵琶湖東岸地震(近江八幡附近) M7.3
1909年、琵琶湖東北岸地震(姉川付近) M6.8
すべて、M7クラスの大地震です。
当方は、神奈川県で既存の木造住宅の耐震補強設計を業務としています。
特に、新築住宅の耐震性能が、すごく気になりますので、上記の如く報告します。
2015.3.9 中舎重之 Fax:046-263-9324
評価・お礼
nonkyonkouさん
2015/03/10 08:47中舎 重之 様
プランもわからないまま、丁寧にお答え頂きましてありがとうございます。
この壁量の個数というのは、私の記憶に間違いなければ、”耐力壁がどうのこうの” ”ここは壁にしないと耐震性能が取れない”とプランしている時によく聞いておりましたので、恐らく壁の数なんだと思います。
思ったより壁の数は少ないですね。何とかなりそうな気がします。(素人考えですが・・・)
金額も想像よりは高いですが、最終的な支払いを考えるとお得ですし、なによりより高い安心が得られると考えると3のほうが良いかなと思いました。
親戚が復帰次第、その方向で進めていきたいと思います。
ド素人の私に丁寧にお教え頂きましてありがとうございました
中舎 重之
2015/03/10 10:45評価を頂き有難う御座います。
壁量と云うのは、耐力壁の長さ910mm(半間)を1カ所としています。
2階はスジカイ45x90(二つ割り)で計算しています。
1階は構造用合板の9~10尺長物で考えています。
構造用合板は土台から梁・胴差し迄を1枚で貼って下さい。
内壁での場合、床のネダ受けは構造用合板の外側になり、
特殊な収まりになり、施工の手間がかなり掛かります。
材料費は1カ所5千円位ですが、複雑さと丁寧さの手間賃は見て上げて下さい。
各階の部屋面積が8~14帖と広いため、
2階の床は構造用合板の24~28mmを使用するネダレス工法にして下さい。
小屋面も火打ち梁を、こまめに入れて下さい。
小屋の長手方向の南側3尺に12mmの構造用合板を貼り上げるとより完璧です。
耐震性能は、壁量計算で決まりますが、
計算した壁量を働かせるには、床面、小屋面の水平構面を剛にします。
専門用語で、剛床仮定と呼びます。
此の剛床が、各部にバラバラに存在する耐力壁にスクラムを組ませ、
強い者が弱い者を助ける、凄い働きをしてくれます。
以上です。 2015.3.10 中舎重之
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