対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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書類の整備
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maguh180さんはじめまして
パルティータ建築工房の森岡と申します。
「4m程のRC擁壁」とは、高さ4mの擁壁ということでしょうか。高い擁壁ですね。
擁壁とは、地盤の段差により起こる上部の土圧(雨が降ると水圧も加)に耐える構造物で、鉛直のRC壁であれば、逆L形の形状です。
高さ4mの擁壁となると、かなり大きな荷重がかかっていますが、最も力がかかるのが擁壁最下部で、最上部には力はかかっていません(擁壁平面形状にもよりますが)
タテ方向のひび割れだとすると、土圧によるものでなくコンクリートの収縮によるものと思われ、ひび割れによる強度上の問題はありません。
先の先生のおっしゃるように、上部は水が進行して、鉄筋の錆が出やすいので、しっかりと補修してもらって下さい。
以上は「ひび割れは強度に関係ない」というだけであり、出来る限りの確認をしておく必要があります。
2mを超える擁壁は、工作物としての確認申請が必要なので、確認申請図書、構造計算書、検査済証があるはずなので、まだなければ、取り寄せて下さい。
今後何かあった時の重要な証拠となります。
逆L形の擁壁の場合、擁壁工事のためかなりの量の盛土となります。
地盤改良を行ったとのことですが、地盤の安定性が今後の重要なポイントとなります。
構造躯体に支障については、建設会社に建物竣工から10年間の保証が義務付けられていますので、万一地盤沈下で建物が傾いたら、修理が義務付けられていますが、その間に建設会社が倒産してしまうと保証できません。
そのために、住宅保証機構の性能保証のような、万一建設会社が倒産したとき肩代わりする保険制度があります。
そのような保険の、地盤保証に入っているとうまいのですが。
参考にしていただけたら幸です。
評価・お礼
maguh180 さん
ご回答頂き、ありがとうございました。
ご教授頂いた内容を販売会社へ伝え、
詳細の検査をして頂くことになりました。
大変参考になりました。
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