転職先として公務員を目指すなら、注意が必要です

こんにちは。
転職および公務員の面接対策をしている立場からお話をさせていただきます。

民間企業への転職であれ、公務員に転職するのであれ、仕事場を変えることにより
何を得たいのか？は採用側にとって、重要なポイントです。

ご相談者さんは、現在、大学での専門を活かした分野に従事していると思われますが
「他人の役に立てる働き方」ではなく、「仕事のレベルが高く能力的に不足している」
と考えて公務員への転職を検討しているということですね。

世の中の仕事のほとんどは、直接的でなくても間接的に「他人の役に立っている」と
思うのですが、今の設計の仕事は本当に「他人の役に立てない」とお考えですか？
今、そう思うのはなぜでしょうか？
直接、ユーザーに対応していないから、でしょうか？

仕事のレベルが高く自分の能力では続けられる自信が無いのは、能力のせいではなく
仕事への意欲が低下したため、ではありませんか？

耳の痛い質問をして申し訳ありませんが、民間企業からの転職で公務員になる人は
多くいますが、面接はいまや民間なみに厳しく突っ込まれるからです。
民間企業ではなくなぜ、公務員として働きたいのか？
今の職場では出来なくて、公務員なら出来る（転職によってあなたが得られると
思っている事）は単なる思い込みではないのか、と。

筆記試験はは自治体では足きりです。
筆記試験後は、点数に関係なく面接で合否が決まります。
面接の倍率はかなり高いのが実情です。

社会人からの転職では「民間からの逃げ」で公務員を受ける人は、正直、面接を突破できません。
前職（民間）での仕事ぶり、退職理由が重要です。
安易に退職をして公務員を目指しても、「短期で退職した＝根気が無い、責任感が無い？」
という不利な条件をクリアする事を想定していないと失敗します。
面接でも民間企業での仕事内容、成果、身につけた事、苦労して成し遂げた事など、そして
なぜ、退職してまで公務員を目指すのかを納得させる受け答えが出来るかどうかを判断され
ます。

こういう実態を理解したうえで、公務員として国や住民に奉仕しようと本気で思うのなら
方法を考えましょう。

・公務員試験の合格までの計画をたてる（筆記対策・面接対策の両方を）
・筆記試験対策の時間を作る
　・社会人の例　毎朝５時起き、出勤前と休日を充てる
　・退職してアルバイトをしながら独学もしくは予備校に通う
・現職での仕事に身を入れて、在籍する限り、面接で語れるネタを作る。
　実はここは重要です。辞める前に、もう一度、仕事に全力を尽くしましょう。
　公務員に転職するにしろ、今の仕事で頑張れない人が公務員で頑張ることを
　証明するのは難しいです。ウソで固めてもだいたいバレます。

嫌々在籍しても、生活費を稼ぐ目的だけならいいかもしれませんが、良い転職をする
ために、ここでもう少し頑張って実績を作る・・というように頭を切り替えるのが
一番のお奨めです。

公務員の受験のために退職した場合は、次も早期に退職する予定なら転職ではなく、
アルバイトをしながら勉強しましょう。（短期の履歴が増えて、何も良い事がなく
その退職理由にもまた苦しみます）
アルバイトも漫然とするのではなく、そこでどんな働き方、貢献をするかを考えて
やっていく事が大切です。

これまでに指導した、社会人から公務員に転職を成功した人は、民間企業での
実績（そこで身につけたことを活かせるかどうか）をしっかりとアピールし、公務員への
適性と有能さを面接官に期待させた人だけです。
それはたとえ１年の在籍であっても、可能です。
短期退職の不利を覆す事は可能ですが、民間からの逃げ、という場合は厳しいです。

長くなりましたが、少しでも参考になればうれしいです。