口輪の装着をワンちゃんに教えてあげましょう。
獣医師でしつけや問題行動の相談を受けている千田です。
体を触ること時、または体を触ろうと予期した時に攻撃性を出すということでしょうか。
フレンチブルドッグでこうした状況で攻撃性を出した犬を指導したことがあります。
行動修正法のやり方は、ご褒美を与えながら体を触るということを少しずつ進めていくことです。
できるだけ、動物病院に通って、獣医師さんにご褒美だけもらって帰るということを繰り返します。
並行して、口輪の装着をしていきます。体を触られたら良いことがあると教えていきます。
私が指導した犬は、生後6ヶ月から私のパピークラスに出て、飼い主の奥様だけは保定で来ました。パピークラスに出ていた時は、他の犬にも人にも攻撃的ではありませんでしたが、フレンドリーという状態ではなく、パピークラスを終わってから、継続してトレーニングをすることを勧めたのですが、継続してはいただけませんでした。次に相談に来た時には、人にも犬にも攻撃的になっていました。通りすがりの人や犬に対して、吠え付いていく状態で、それを止めようとしたご主人が噛まれたそうです。押さえ込もうとして飼い主のご主人が噛まれて、制御できなくなってから相談にとられました。それまで、ご主人がかなり強引に押さえつけたりしていたようです。
こちらでは、ご褒美を使って体を触る練習をしたり、人や犬に対する慣らすために保育園で預かったりして1年ぐらいかかりましたが、通りすがりの人や犬に対して攻撃行動を示すことはなくなりました。口輪もエリザベスカラーもご褒美を使って奥様が装着できるように指導し、獣医さんの診察もトリミングも可能になりましたが、、口輪とエリザベスカラーを奥様に装着してから来てもらうようにしました。嫌いな人が嫌なことをしようとすると噛むというのは死ぬまで治りませんでした。最初に信頼関係をつけた人(奥様)は何をしても大丈夫でしたが、嫌な記憶と結びついた人、ご主人、獣医師、トリマーの攻撃性を落とすのは難しかったです。
ひろだんさんは最初の信頼関係を作るのは成功したように思います。何があっても叱らずに、人や犬、触られることがあると、気持ちよいこと(快刺激)があると教えていってください。しかし、嫌なことがあるとすぐに戻ってしまうので、体を触らなければならない時は、必ず口輪を装着をすることが必要だと思います。
フレンチブルドッグは、愛情深く、飼い主との信頼関係の強い犬ですが、その分、見知らぬ人や犬に対しての攻撃性や警戒心が強く出るのかもしれません。社会化期(生後12週齢まで)に十分社会化しておくことができないと、成犬になってからこういう問題が出てくることになります。完全に攻撃性をなくすことは難しいかもしれませんが、十分生活ができる程度に抑えるとこはできると思います。
愛情をかけて、根気よく、接してあげてください。
回答専門家
- 千田 純子
- ( 千葉県 / 獣医 )
- ペット行動コンサルタントSENDA
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。
ペットの犬や猫の問題行動の予防や改善のためのコンサルテーションや個人トレーニング、グループトレーニングを行っています。当しつけ教室の卒業生には、老人福祉施設や病院、緩和ケア病棟でセラピー犬として活躍しているワンちゃん達もいます。
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この回答の相談
ペットの噛み癖に悩んでおります。何か良い方法があれば教えていただければ助かります。よろしくお願いいたします。
2週間前にフレンチブルドッグ(推定4歳・去勢はまだ)をボラン… [続きを読む]
ひろだんさん (宮崎県/27歳/男性)
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