世界の大学教育から取り残される日本

累乗で進化を遂げるテクノロジーのもと、世界の大学教育が日ごとに音を立てて変わっています。

まず、Coursera:

世界一流でしかも最先端の専門知識を求めて世界中から頭脳が集うFree Online Course です。　世界の名門とも言える下記のそうそうたる大学が、一流の教授陣を使い、オンラインコースを提供しています。　ただ、です。　内容のレベルは非常に高いです。　そして、ただ、です。

Berklee College of Music
Brown University
California Institute of Technology
Columbia University
Duke University
École Polytechnique Fédérale de Lausanne
Emory University
Georgia Institute of Technology
Hebrew University of Jerusalem
Johns Hopkins University
Mount Sinai School of Medicine
Ohio State University
Princeton University
Rice University
Stanford University
The Hong Kong University of Science and Technology
The University of British Columbia
University of California, Irvine
University of California, San Francisco
University of Edinburgh
University of Florida
University of Illinois at Urbana-Champaign
University of London International Programmes
University of Maryland, College Park
University of Melbourne
University of Michigan
University of Pennsylvania
University of Pittsburgh
University of Toronto
University of Virginia
University of Washington
Vanderbilt University
Wesleyan University

私自身は１０月にStanford 大学の “Statistics” のコースを修了。　最新の統計ソフト”R”の達人となりました。　現在はDuke University からの “How to reason and argue” を履修中。　面白くて面白くたまりません。　ものすごいスピードで進む世界についていける知識がどんどん脳に入って行くことにワクワクします。

半年ほど前に、日本の大人にCourseraの話をしました。　「なぜ、有名大学がこんなことするんですか。　それはとんでもない。」と目をむいて機嫌を損ねてました。　「折角いい大学にお金を払って行き、資格を取ったのに・・・・」「有名大学の意味がなくなる！」とでも言いたかったのかな？

「最高級の知識」を広く世界に提供することは、ひいては社会全体の発展に役に立つはずです。　社会が発展すると、ますます効率良い高等教育の必要性も高くなります。　その将来を見据えた大学が取り組む新しいビジネスモデルだとも考えられます。　だから、多くの名門大学がこぞって参加しているわけです。　

日本？　参加していません。　世界から注目されるような授業がないのでしょうか。　あ！　英語で授業が出来ない・・・・とか？　世界に向けて魅了するような授業をする自信がないのかも。 

ほとんどのコースでは、ある程度以上の成績を取り終了すると、Certificate が発行されます。　それがまたまた劇的な展開を見せて来ました。

カザキスタンからCourseraを受講した生徒が、Googleカザキスタンのスタッフとして採用されました。　“Gamification”のコースを取った生徒が仕事の面接であっという間に採用されました。　Communication Position での専門家として。　

Coursera 登録には、実名とProfile 登録が必要です。　今までに終了したコースや成績もわかります。　そんなCoursera生と、世界の企業を結ぶ取り組みも始まりました。　企業がCoursera生のリストプールにアクセスし、headhunt するわけです。　わぁお！

Courseraのレベルに企業が気が付き始めましたね。

Certificate を正式単位にする話も始まりました。　ビル・ゲイツのゲイツ財団がCourseraに巨額の寄付をしました。　

さてさて。　相変わらず、大学の質がずるずる落ちて行く中、何十年も前の教育を続けている日本。　そんな大学に親が大金をはたいて、役にも経たない授業を受ける。　専門の知識を得られるわけでもなく、世界の先端には及びも出来ない能力のまま就活なるものを経て、とにかくどこでもいいからと職を血眼で捜す。　

日本が必死で真似をしようとしているアメリカの大学教育。　それも秋入学とかなんとか、外の形式だけ。　そんなことをやっている間に、アメリカの大学そのものがどんどん前に進んで行きます。

日本ははるか後方で方向違いに向かってはいはいしている。　そんな気がします。
カナダへ大学進学する生徒は安心。　でも日本の大学に行く教え子たちの未来がとても心配です。

そこで、卒業生たちにCoursera を受講するよう勧めました。

もちろん生半可な英語、そして思考能力ではレクチャーを理解するのも無理なレベルのCoursera ですから、Coursera サポートを特別に提供することになりました。
(TOEFLiBT８０レベルは必要です。　TOEIC、英検 などはまったく役に立ちませんね。）

今みんな大いに張り切って計画を立てています。