- 坪内 康将
- 独学指導者
- 愛知県
- 塾講師
対象:子供の教育・受験
ある中学生とのやりとりで、こんなことがありました。
明日塾で授業をする数学の内容を、数学が苦手なAさんはスラスラできるようになっていました。
※塾屋の授業はすべて学校の復習
いつもなら塾で授業をするときに
「あーそれ学校で聞いたけど、わからなかった」と言いながら塾で習っている状況でした。
なので
「あれ?急に学校だけでできるようになったんだね」
と聞くと
「だって、わからないところ友達にめっちゃ教えてもらったもん」
と返ってきました。
もちろん、友達に質問して自分からできるようにしている行為自体、非常に良いことです。
ただ、ここで【独学をしていく人として】考えると、このAさんの発言が変わってこないといけません。
独学をしていくうえで、誰かに質問することは悪いことではありません。
もしAさんと同じケースなら私は、こう答えます。
「勉強したから」
これだけしか言わないと思います。
つまり、Aさんの発言と何が違うかというと
自分の勉強の方向性が全く違う点です。
Aさんのように、できるようになった理由を「誰かに教えてもらった」という答え方をしていると
「自分は、誰かに教わったからできるようになった」という自覚がでてきます。
(むしろ、それを自覚しているから、その発言が出るのかも)
そうなると、今後も困ったら誰かに教わることで、解決するようになるでしょう。
一方、独学ができる人は「誰かに教わった」ことへの感謝はあるものの
「自分でできるようになった」という意識を忘れていません。
誰かに習いに行ったのは自分ですし、
教わって理解したのは自分、
最終的にできるようになったのは自分。
だから「○○に教えてもらったよ!」という言い方よりも、自分自身で独学をしたという意識があるわけです。
もしも、教わった相手に聞かれた場合は「おかげさまで・・・」と言います。
こう書くと、他人に感謝していないのか・・・と言われそうですが、それはむしろ逆で
独学できる人は、質問しに行ったら、きちんとお礼をします。なぜなら、その価値がわかるからです。
独学ができるという自覚、自信がある人は、
日ごろの勉強の1つ1つを【自分で】正解までもっていけたという意識があります。
自分で参考書を見た、自分で解決した、自分で動いて質問した・・・など。
その成功の繰り返しが、独学できる生徒にはあります。それが独学していく上で必須の感情です。
Aさんは、まだ独学ができる人の発言ではありませんでした。
しかし、自分で動いて解決するという行動を進んで取ることができました。
最近の学生は
自分に自信がないと言われています。
その最大の理由が、「教わった」という意識 「自分でやった」という意識の違いだと思っています。
教わったことへの感謝も大事ですが、もう少し「自分でやったんだ」という気持ちを心のなかで持ってもらいたいです。
そういったマインドの部分も教えていくのが独学指導です。
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