- 乾 喜一郎
- 『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
- キャリアカウンセラー
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
現在発売している「稼げる資格」で、
<資格ニュース>としていくつか取り上げている話題の一つに、
「高齢化社会」に関するテーマがあります。
でも、「稼げる資格」では、世の中の高齢化社会のとらえ方とは
少し違う見方をしているかもしれません。
団塊世代がどんどん高齢化することで日本の生産年齢人口は急激に低下する結果、
国力が下がる、景気が悪くなる、年金もやばい・・・
活動的な年齢層が減少し、不活発な老年層が増加するのでは、経済が衰えるのは致し方ない、と。
そういう先の暗い話をきくたび、「ちょっと待て」と思います。
生産年齢人口比率というのは、今は「15歳から64歳」の人口が占める比率を表わしています。
直近で最も高かったのは1995年、そこからはずっと下がり続け、
2010年で63.8%、人数にして約600万人減少しています、確かに。
でも。65歳から「生産」の主体から外れるなんて、誰が決めたのだろう?
定年後は、不活発で、介護される対象で・・・なんて。
キャリアカウンセリング関係のセミナーを受けていて
「定年」の話になり、受講者どうしで議論していて気づいたことがあります。
人によって定年後のイメージが相当に違う。
65すぎても仕事をし続けるのを当然と思っている人と、しないのを当然と思っている人。
大ざっぱにくくってしまうと、
専門職や自営業、農家の子どもで、元気な間はずっと働いてきた親を見てきた人と、
サラリーマンの子どもとして育ち、定年後引退した親を見てきた人で、
「自分が年をとったときにどんな暮らし方をしているか」のイメージが違っているのです。
イメージの明暗は、本来こうした暮らし方とはかかわりはありません。
年とって「いきいきと働いている」「引退後は悠々自適」という明るいイメージは、
どちらの暮らし方にもある。
でも、「悠々自適が理想」「それができなくなるからみんなが不幸」というふうに思ってしまう人が
増えているから、暗い捉え方になってしまう。
会社員の比率が高くなったせいでよけいにそうした傾向があるのかもしれません。
しかし。
専門職の方々を数多く取り上げてきた「稼げる資格」を作っている経験から言えば、
それは無用の思い込みです。
年齢と共に、健康のリスクが高まるのはそうなのかもしれません。
でも仕事のリスクはそれとは別。「生産年齢」が減るのなら、高齢者にはチャンスが広がります。
社会から求められ続ける、現役でいられる期間が延びる。
つまり、「労働寿命が延びる」と考えればいいのです。
日本人全体の平均年齢は45歳。40代はまだまだ若造なんです。
50歳から新しいことをはじめて、ある程度形になるまで5年かかったとしても
普通に考えて20年以上は活動期間があるんです。
そんな自分にぴったりの専門を見つける人が増えること。
『稼げる資格』の作り手として、願っていることの一つです。稼げる資格 2012年 下半期版 (リクルートムック)/リクルート
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このコラムの執筆専門家
- 乾 喜一郎
- (キャリアカウンセラー)
- 『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
働く個人の側に立ち、資格や学びを活用したキャリアづくりを提案
編集長を務める資格や大学院の専門誌をはじめ、就職、転職、U・Iターン、進学とこれまで一貫して個人のキャリアを提案するメディアを作ってきました。これまで取り扱ってきた3000人以上にのぼるライフヒストリーを元に、リアリティのある情報を提供します。
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